羽生名人のTAKARAZUKA

羽生名人をギブアップさせるほどのパワー。

将棋世界1998年12月号、島朗八段(当時)のエッセイより。

 阪急といえば、何ヵ月か前に沿線に住まれている森信雄先生とお話していて、宝塚大劇場やファミリーランドの話題になったことがある。そのときに森先生が「そういえば以前私が住んでいたところのオーナーのお嬢さんが宝塚に入っていたような…」「そうですか。ちなみにお名前は?」「確か、何とかまりとか」「…、花總まりじゃないですか」「そう、花總まりでした」

森先生もここは実にうかつであった。花總まりを知らないとは。

 でもこれを読んでいるほとんどの方が知らなくとも不思議ではない。何故なら宝塚ファンの男女構成比は、将棋ファンのそれをそのままそっくり入れ替えたようなものだからだ。そしてなぜ花總まりの名前を私が知っているかといえば、将棋界で宝塚を語らせたら右に出る者はいないと思われる中村八段や奥様、私の家内などからスターの名前を何となく吹き込まれ(洗脳とも言う)ているからで、別に森先生とそんなに差がある訳ではないのだった。

 それでも劇場やビデオで見ると、ファンという水準には達していない私でも、面白いなと感じることもしばしばだし、公文式のCMで羽生さんと共演した月影瞳と花總まりの違いくらいは同じ娘役でもはっきり判別できるようになってきた。

 ちなみに羽生さんもそうした縁で、一度東京公演にご家族とともに足を運んだことがあるそうだが、舞花嬢を連れて出かけたのが私の経験則からいくとかなりの悪手。開場前に赤ちゃんを連れてすわっただけで双眼鏡を持った周りのおばさま軍団から厳しい視線が飛び、小さく数度声をあげただけでまた矢のような視線をビシバシと飛ばされ(宝塚ファンは規律正しいが、容赦はない。羽生さんでもその例外ではないとは…)いたたまれなくなった羽生さんは第一幕途中早々にお帰りとならざるを得なかったそうである。女性はきびしー、というのを今月の結論としておこう。

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宝塚のことを調べてみた。

宝塚歌劇のファンクラブは、大きく二つに分かれるという。

ひとつが、宝塚歌劇団が管理するオフィシャル・ファンクラブ <宝塚友の会>。

特典として“チケットが会員先行販売で購入できる”、“月刊誌『歌劇』『宝塚GRAPH』が送料無料で送付される”、“グッズの割引”などがある。

そして、もうひとつが、タカラジェンヌそれぞれのファンクラブ。

そのタカラジェンヌを応援するファンの方々が作っている。

会員お揃いの会服もあるらしい。

そして、そこには強い掟が存在する。

このファンクラブでは次のようなことを行っている。

  • 会員へのチケット取り扱い。
  • 楽屋に弁当や飲み物を差し入れする。
  • 楽屋に入る又は出てきたタカラジェンヌをガードする。
  • 会報を発行する。
  • グッズを作り販売する。
  • お茶会(ファンクラブの集い)を企画する。
  • 必要であれば、タカラジェンヌの送り迎えや雑用に至るまで。

宝塚にはマネージャーや付き人という存在がないため、それに近い役割をファンクラブが無償の愛で行っている。

また、ファンクラブの掛け持ちは許されない。

正真正銘の親衛隊だ。

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将棋界にこのようなファンクラブが存在したら…と考えてみた。

A棋士のファンクラブ。

  • イベントチケット、著書販売取り扱い
  • 対局の日に弁当や飲み物を差し入れする
  • 連盟に入る又は出てきた棋士をガードする
  • 会報を発行する
  • グッズを作り販売する
  • お茶会(ファンクラブの集い)を企画する
  • 必要であれば、棋士の送り迎えや雑用に至るまで
  • お揃いの会服を着る
  • ファンクラブ掛け持ち厳禁

すごいことだと思う。

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週刊将棋2005年新年号用の元原稿を懐かしむバトルさんのブログの似顔絵第2弾は羽生善治名人。

コピーは、細本数子(細木数子さんのバッタモン)が、その棋士の2005年を予言するという設定で作られている。

羽生善治。