将棋世界、昭和46年12月号、内藤国雄八段の中級向け講座「駒の交換」より。
内藤八段(先手)の実戦から。
「9五角と出た私は後手の応手として8二飛を予想し、それに読みを傾けていたのだが相手は7四飛と指してきた」
実戦譜は▲8二歩△7三桂▲8一歩成△と進み、こうなれば▲9一と から▲3二香が厳しい。
「8二飛のほうは、2二竜から5五角で簡単に後手が悪いように見えるのだが、これが読んでみるとなかなか面白い。実際は7四飛も8二飛もどちらもよろしくないわけだが、直観的にどちらを選ぶかに棋風の相違というものがうかがえて興味深い」
「さて、8二飛とすればどうなるか、トレーニングのため駒をすすめてみよう」とある。
たしかに、この後、凄まじい交換列車が走る。
以下、▲2二竜△同金▲5五角
決まったかに思えるが、△9四銀が絶妙。
▲8二角成△8八飛
派手な交換が続く
つづく