藤井猛四段(当時)の超難解「次の一手」

将棋マガジン1991年9月号、「あなたの棋力診断」より。第6問。

出題は藤井猛四段(当時)。読者正答率5%という超難問。

将棋マガジン1994年6月号より。

将棋マガジン1991年9月号(第6問)

<ヒント>後手の狙いを看破する

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藤井猛四段(当時)が将棋マガジン「あなたの棋力診断」で出題した18問の平均読者正答率は73.0%と、かなり高い。

たとえば、以下の将棋マガジン1994年8月号の「あなたの棋力診断」に出題された第2問の読者正答率は98%。

<ヒント>金取りではありますが……

解答 ▲5五角(98%)

 後手の飛車と玉の位置に目を付けた▲5五角が厳しい一手です。

 ▲5五角に対しては△同銀に一手ですが、以下▲同馬△7三角▲2八馬△同角成▲2二飛△7二金▲2八飛成となり、銀香得の駒得で先手大優勢です。

 ▲4三角(1%)は△同銀なら▲5五馬ですが、△7二金とされて先手敗勢となります。

このような問題を多く出題していた藤井猛四段だったが、最後の出題担当となる将棋マガジン1994年9月号、その6問の中の最後の問題となる第6問が冒頭の問題で、読者正答率が5%。

解答と解説は次の通り。

将棋マガジン1991年9月号(第6問)解答

解答 ▲7一馬(5%)

 この局面は先手玉は絶対詰まない形なので後手玉に必至を掛ければ先手勝ちになるのですが、平凡に▲6三桂成とするのは△9一玉とする手が詰めろ逃れの詰めろとなり先手負けになります。

 正解の▲7一馬が後手の狙いを見破り、先手勝ちにする唯一の手段です。

 正解手に対して、△7一同玉とするのは▲6三桂不成△8二玉▲7二竜△同玉▲7一金△同飛(△8三玉は▲8一金)▲同桂成△同玉▲8三銀で必至となり勝ち。△7一同飛には▲6三桂成が次に▲7二竜△同飛▲同成桂△同玉▲6二金以下の詰めろで、△8一銀や△8三銀と受けても▲8四金が詰めろとなり、いずれの受けも後手玉は一手一手となり先手勝ちになります。

 ▲7一金(61%)は△9三玉とされ、▲8一金と飛車を取っても詰めろではなく△7八とで先手負けです。

 ▲8四金(16%)も詰めろでなく△7八と▲7三金△9三玉で負け。

 ▲6三馬(6%)は△9三玉で後手玉は詰まず、先手玉は△8八銀成以下の詰みがあり先手負けです。

 ▲3一竜(1%)は鋭い手ですが、△同飛▲6三桂成△8七馬▲7二成桂△同玉となり▲6三金以下王手は続きますが後手玉は詰まず負けです。

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後手の8一の飛車を先手陣に直通させると先手玉が詰めろになってしまうということが伏線となっている。

8一の飛車が先手陣に直通しない形でいかに後手玉に詰めろをかけるかがメインテーマの、かなり深く読みを入れないと正解手を見つけられない問題だ。

この問題以外の17問の平均読者正答率は79.2%なので、3ヵ月目の最後の第6問(18問目)は、これまでの傾向とは異なる、思い切りプロ仕様の問題を出してみようという藤井猛四段の趣向だったのかもしれない。

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