棋士のエピソード

森信雄六段(当時)「そやな、一対一は危ないからワシが付きっきりでちょっとだけな」

将棋世界1994年1月号、神吉宏充五段(当時)の「対局室25時 in 関西将棋会館」より。 さて、盛況の名匠展の裏方で奔走して疲れはてた森(信)六段が、ロビーのソファーに横たわっていた。 「あー疲れた」 「そうですか?私には体は疲れてても目...
絶妙手

振り飛車、絶妙の手順(2)

将棋世界1994年9月号、天野竜太郎さんの第64期棋聖戦〔谷川浩司王将-羽生善治棋聖〕第3局観戦記「異次元の戦い」より。1図からの指し手△8五金▲同桂△8二銀▲8四馬△6四飛(2図) 本譜は、羽生の△8五金からの意表の展開(控え室にとって)...
絶妙手

振り飛車、絶妙の手順(1)

将棋世界1994年9月号、神吉宏充五段(当時)の「対局室25時 in 関西将棋会館」より。 さてその杉本四段の居飛穴退治をご覧いただこう。4図は居飛穴最大の弱点である端攻めを敢行した杉本、もちろん有吉九段の頑強な抵抗は承知の上、端に気を取ら...
日記など

二上達也九段「穴さがしは詰将棋の余詰さがしの心理に似ている」

将棋世界1999年2月号、二上達也九段の巻頭エッセイ「私の映画鑑賞」より。 時々、映画試写会のご案内をいただく、特に私は愛好家ではないが、おもしろそうな映画は観に行くことにしている。 この場合よさそうなのではなく、自分の好みが優先する。メロ...
絶妙手

三浦弘行四段(当時)の勝利へのサンドバック受け

将棋世界1994年9月号、鈴木輝彦七段(当時)の「対局室25時 in 東京将棋会館」より。 特別対局室の2局は、手前の三浦-田丸戦が序盤からおもしろい。まずは5図から。 5図以下の指し手▲6八銀△6六歩▲同銀△7七歩▲同銀引△9五香▲8六銀...