竜王戦の挑戦者、森内俊之九段の昼食と勝敗について分析してみたい。
「将棋棋士の食事とおやつ」のデータをもとに、2004年名人戦以降の二日制タイトル戦での昼食別勝敗をまとめると次のようになる。
(参考記事→渡辺竜王の昼食別勝敗を分析する)
・昼食情報のあった39局を対象
・勝数は、2日制なので勝ち+0.5、負け-0.5とした合計。勝数はメニュー毎の勝ち越し数を表わすことになる。
・1回あたり勝数は(勝数÷注文回数)
全体 78回 -3勝 -0.04勝/回
肉系 15回 -2.5勝 -0.17勝/回
カレー 13回 -0.5勝 -0.04勝/回
そば 12回 2勝 0.17勝/回
弁当 11回 1.5勝 0.14勝/回
うどん 7回 -2.5勝 -0.36勝/回
中華系 5回 0.5勝 0.10勝/回
海鮮系 4回 - 1勝 -0.25勝/回
えびフライ 3回 -0.5勝 -0.17勝/回
パスタ 2回 0勝 0.00勝/回
その他 6回 0勝 0.00勝/回
森内俊之九段の対局時の昼食の特徴は、肉系メニューとカレーの採用率の高いこと。
肉系ではハンバーグが好調(3勝1敗)。しかし、牛ステーキ系(0勝3敗)をはじめとして、それ以外の肉系では好調とはいえなかった(肉系全体で5勝10敗)。
カレーはほぼイーブン。ビーフカレー、シーフードカレーなどの種別でも特に傾向は見当たらない。
蕎麦や弁当など和食系は森内九段の勝ちパターン。
蕎麦の内訳は、天ざる(5勝2敗)、天ぷらそば(2勝2敗)、焼きそば(1勝0敗)。
ちなみに、天ぷらそばのみの場合は0勝2敗だが、天ぷらそば+ご飯物(おにぎり、稲荷寿司)の時は2勝0敗。
ところが、蕎麦とは反対にうどんは森内九段にとっての鬼門になっており1勝6敗。この1勝も「肉うどん+焼きおにぎり」という、うどんで唯一ご飯物を追加した時のもの。
蕎麦・うどんを問わず、麺類+ご飯物で集計すると4勝0敗なので、これが森内九段の必勝パターンなのかもしれない。