7月23日(金)
20:00
前日から着手した、将棋ペンクラブ大賞最終選考会のテープ起こしを真剣にやる。
テープ起こしをやっていつも感じることだが、人の会話を一言一句そのまま文字にすると、80%以上の会話は文章として成立しない。
逆に言うと、文字にしてしまうと文章として成立しないことを言葉で話していたとしても、直接会って話すコミュニケーション形態なら、意味や意志が通じ合うということだ。
メールのやりとりで、真意を伝え切れなかったり誤解を受けて、相手との関係が悪化する例は世の中に多い。新聞の人生相談欄にまでこのような悩みが掲載されるほどである。
直接会って話をすることは本当に大事だと思う。
22:30
酒を飲みながら作業をやっていたので、知らぬ間に寝てしまう。
7月24日
3:30
起床。将棋ペンクラブ大賞最終選考会のテープ起こしを再開する。
11:30
テープ起こしが完了。原稿を湯川さんへメールする。あとは湯川博士さんが手直しをして、最終選考委員へ郵送し、内容確認をしてもらう段取り。
12:00
風呂に入る。
今日は、将棋ペンクラブ会報の湯川寿香さんの連載原稿を打ち込むために、午後から湯川さんの家で作業することになっている。
15:30
湯川さんの家へ到着。クーラーの冷風に至近距離で10分ほどあたり体を冷やす。
ゆるゆると作業開始。
16:30
もう飲もうということになる。
今日は、博士さんの妹さん、長女のR子さん、R子さんの男の子のお子さん二人も来ていて賑やか。
17:30
話もはずみ、酒も進む。
18:30
話もはずみ、酒も進む。
19:30
R子さんは、湯川さんの家へ泊まった真剣師や棋士を子供の頃から数多く見てきている。
クロスワードで”シ□□□シ”とあると、新聞紙ではなく真剣師をはじめに思い浮かべてしまうほどだ。
17年ほど前、豊川孝弘四段(当時)が湯川さんの家へ泊まったときのこと。高校3年生だったR子さんは酔っぱらいながら豊川四段に「あなたの駄ジャレは面白くない」と長い時間からんだという。
豊川七段は、かなり若い頃から駄ジャレを連発していたということになる。
私は「豊川七段のオヤジギャグは、多くの将棋ファンにウケているんですよ」と言って、恵子さんのパソコンを借りて、豊川七段の駄ジャレの最新事例をプリントしてR子さんに見せた。
「あ~あ、昔とぜんぜん変わってないじゃない」
20:00
R子さんの長男で小学1年のS太くんに「好きな子はいる?」と聞いてみた。すると顔を少し赤くしながら嬉しそうに「一人いる」という返事。
「でも、綺麗な顔なんだけど、キツイ性格なんだ」。
小学1年とは思えないような大人の会話。
私は「人間の性格は20歳までに決まるので、今その子の性格がキツくとも、これから優しくなっていくかもしれない。その一方、男も年齢を重ねると女性の好みのタイプが変わってくるので、10年後にS太くんが好きになっている女性は全然違う子かもしれない。どちらにしても、今好きな子を一生懸命好きになることが、あとからのいい思い出になる」と訳のわからないことを酔っぱらいながら話した。
S太くんは「とても面白い話ありがとうございました。ものすごく勉強になりました」。
S太くんは愛嬌のあるとても可愛いい子なのだが、将来が楽しみだ。
21:00
博士さんの妹さん、R子さん、R子さんの男の子たちが帰る。
21:10
博士さん、恵子さんと、更に飲み続ける。
7月25日
4:00
起床。飲んでいるうちに寝てしまったらしい。
湯川寿香さんの原稿の打ち込みを再開する。
湯川寿香さんのことを湯川さんの親戚、あるいは博士さんのペンネームと思っている人が意外と多いが、当然そうではない。
湯川寿香さんは藤内門下で奨励会二段までいったが、弟弟子の内藤國雄少年との同門対決に敗れ、奨励会を自ら去った。その後放浪を続け、アマ強豪として活躍するようになる。
会報の連載は、この放浪時代の出来事について書かれている。濡れ場のシーンも多い。とても面白い原稿なので、打ち込みも全く苦にならない。
4:30
博士さん、恵子さんが起きはじめる。
ところで、今日は社会人団体リーグ戦のある日だ。恵子さんは午前中だけ応援で指しに行くという(チームはフェアリープリンセス)。
6:30
原稿の打ち込みは途中までしかできなかったので、原稿のコピーを借りて、残りは家で作業することにする。
7:00
駅前のファミレスで、博士さん、恵子さんと三人で朝食。
私は目玉焼き和定食にする。
8:45
恵子さんと一緒に地下鉄に乗って、社会人団体リーグ戦の会場である浜松町へ向う。
9:40
浜松町へ到着。
今日は、LPSA、ねこまどの販売コーナーに日本将棋連盟も加わり、一層賑やかになっている。
10:20
第1局開始。
私の石田流本組み対左美濃。
うまく指せたが終盤でしくじり、相入玉状態に。点数差で勝つ。
チームは3勝4敗で負け。
勝負が長引いたので昼食は抜きで第2局へ。
12:40
第2局開始。
私の石田流本組み対左美濃。
優勢だったが飛車を打ち込む場所をひとつ間違えて明らかに一手損。それが最後まで響いて敗れる。(チームは4勝3敗で勝ち)
13:20
早めに勝負が決着したので、一人で昼食を食べに行く。
昨年、私に高勝率をもたらせてくれた「しょうが焼き丼セット」を食べて、残りの二局を頑張らなければならない。
しかし店に入ると、「しょうが焼き丼セット」がメニューから消えていた。かなりなショックだ。私は動揺を隠し切れなかった。
仕方がないので「かき揚げ丼セット」を頼む。
悪くはないのだが、少し甘めな感じ。
14:00
第3局開始。
私の石田流本組み対棒金。
うまく指せて勝つことができた。チームも6勝1敗。
16:20
第4局開始。今日は4局とも後手番。
私の△3二金型向飛車対居飛車持久戦。
この一局もうまく指せて勝つことができた。チームも6勝1敗。
17:30
会場を後にする。
今日は、連盟女流棋士も駒桜のプロモーションで多数来場。上野裕和理事も朝からずっと販売コーナーで頑張っていた。将棋年鑑の先行販売も非常に好調だったようだ。
石橋幸緒女流四段も、明日対局にもかかわらず、朝から最後まで頑張っていた。
本当に頭が下がる。
ところで、私にひとつの悩みが生まれた。
「かき揚げ丼セット」は、将棋に関してかなりゲンのいい食べ物のようだが、次回も、あの少し甘めの「かき揚げ丼セット」を食べなければならないとすると、結構厳しいものがある。
次回、勝負を優先させるか、自分の食べ物の好みを優先させるか、非常に大きな判断を迫られそうである。