森内俊之竜王・名人(当時)「結婚を前にした人には勝てませんでした(笑)」

将棋世界2004年10月号、山岸浩史さんの「棋士たちの真情 中井広恵はサムライである:中井広恵女流王将・倉敷藤花」に掲載された写真のキャプションより。

普段から仲のいい森内竜王・名人とのトークショーで(8/8 近鉄将棋まつり)。「(棋聖戦について聞かれ)結婚を前にした人には勝てませんでした(笑)」(森内)。「最近はどこのイベントに行ってもNHK杯のことを聞かれます」(中井)

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「(棋聖戦について聞かれ)結婚を前にした人には勝てませんでした(笑)」は、森内俊之竜王・名人(当時)が棋聖戦で挑戦して、結婚式を8月1日に控えている佐藤康光棋聖(当時)に0勝3敗で敗れてしまったことを述べている。

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そういう森内俊之九段も、結婚をしたのが2002年10月で、結婚前のその年の名人戦で初の名人位を獲得している。

佐藤康光棋聖は、森内名人の結婚披露宴で、次のようなスピーチをしている。

「森内君がそうした食事会で女性と親しくなった話は以前にもあったけど、それ以上進んだ話は聞いたことがない。それが今年のA級順位戦で彼と指したとき、終局後に席を外した彼がなかなか戻ってこないので、何かあるなとは思っていました(笑)」

これは2001年度のA級順位戦のことだが、森内八段(当時)が佐藤棋聖に勝っている。

森内俊之名人の結婚披露パーティー

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羽生善治六冠(当時)の婚約発表が1995年7月28日、結婚式が1996年3月28日。

羽生六冠は、婚約発表をしてから結婚式までに王位、王座、竜王を防衛し、王将位を奪取して七冠になっている。

やはり結婚前のパワーが如実に発揮されている。

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これに割を食ったような形となったのが郷田真隆五段(当時)

王位戦で羽生王位に挑戦して、1局目、2局目と郷田五段の連勝。

しかし、7月24、25日の北海道で行われた第3局で羽生王位が勝利。

対局翌日の26日には、羽生六冠、郷田五段、中村修八段(当時)などが牧場へ行っている。

羽生六冠の婚約発表2日前、結納の1日前である。

牧場を訪ねた羽生善治六冠(当時)と郷田真隆五段(当時)

羽生六冠が婚約を発表して以降の第4局、第5局、第6局は羽生王位の3連勝。羽生王位が防衛を決めた。

羽生六冠が結納・婚約発表をする直前から、位相が変わったような印象がある。

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しかし、郷田真隆九段は見事にこの借りを返している。

郷田真隆王将(当時)が入籍したのは2016年8月27日でスポニチが報じたのが9月1日。

スポニチの記事によると、郷田王将が奥様にプロポーズしたのは2016年1月、第65期王将戦七番勝負の始まる直前のことだったという。

第65期王将戦七番勝負の挑戦者は羽生善治名人。

郷田王将は4勝2敗で羽生名人を破り、王将位を防衛している。

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「結婚を前にした人には勝てませんでした」という森内竜王・名人の言葉。

羽生世代同士が戦うタイトル戦においては、因果関係があるかどうかは別として、全てのケースで当てはまっているようだ。

 

 

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