随筆

随筆

木村一基四段(当時)「こんな事を考えていても意味ないけれど、ふと、そう思うことがある」

将棋世界1997年11月号、木村一基四段(当時)の「待ったが許されるならば……」より。  この欄の原稿の依頼が来た。  2つ返事で引き受けた。  締め切りがきた。  一文字も書けない。  困った。  依頼を引き受けたことを「待ったしたい」と...
随筆

先崎学六段(当時)「不純な気持ちで折り合いをつけるのは、不純に考えると楽だが、純情に考えだすと、えらくややこしくなることがある。そうして僕は、ややこしく悩むのである」

将棋世界1997年6月号、先崎学六段(当時)の「先崎学の気楽にいこう」より。  順位戦が終わってから寝てばかりいる。外出するのは、家のそばの中華屋に行くか、ちょっと遠出をしても駅前のカレー屋に行くぐらいで、あとはずっと家の中。家で酒を飲む習...
随筆

田村康介四段(当時)「本来僕は寒さには強いと自負している。冬でも家では冷房を入れて寝ているし、富山のスキー場に、Tシャツ1枚とサンダルで行っておどろかれた事もある」

将棋世界1996年12月号、田村康介四段(当時)の「待ったが許されるならば……」より。 某月某日(王将戦一次予選決勝)  相手は早見え早指しで有名な前田七段。何しろ元NHK杯選手権者である。当然ながら午前中から物凄いペースで進み、10時半頃...
随筆

「棋士は食事を勝負に変える」

将棋世界1994年3月号、中平邦彦さんの巻頭随筆「様々な晩餐会」より。  それは、本物の海亀のスープから始まった。ワインは年代物のクロ・ヴィージョ。そして、キャビアのドミトフ風には、ヴーヴ・クリコの白ワイン。  名画「バベットの晩餐会」は1...
随筆

「自慢話か、と疑われるのは心外だから最初に言っておくけどこれは、自慢話である」

近代将棋1991年11月号、湯川恵子さんの「女の直感」より。  自慢話か、と疑われるのは心外だから最初に言っておくけどこれは、自慢話である。  女流アマ名人戦5回を始めとして女王戦3回(2回だったかな)、女流最強戦3回(2回だったかな)、埼...