随筆

藤原直哉五段(当時)「奥さん、一緒にラーメンの汁をすすりませんか」

将棋世界1995年11月号、藤原直哉五段(当時)の「待ったが許されるならば……」より。 待ったが……と聞いて思いだすのは、奨励会に入会して3年たった17歳、1級のときだった。 相手はU六段(当時二段)との香落ち戦だった。中盤戦だった。双方が...
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対局前日、金魚すくい VS バー・キャバレー

将棋世界1979年10月号、能智映さん(三社連合記者)の「第20期王位戦第4局盤外雑感 王位戦、福岡へ飛ぶ」より。(対局日の前日) ひと息入れ、6時からは西日本新聞の福田社長出席の会席。先に現れた中原は背広上下にきちっとネクタイをしめている...
タイトル戦の食事

第57期王位戦第4局対局場「麻生大浦荘」

羽生善治王位に木村一基八段が挑戦する王位戦、第4局は福岡県飯塚市の「麻生大浦荘」で行われる。→中継「麻生大浦荘」は、麻生グループの初代、麻生太吉の長男、太右衛門の住宅として1924年頃に建築された。麻生グループは、麻生太吉が明治時代に飯塚市...
棋士のエピソード

「ようし、きょうは呑むぞ!こうなったら外へ出よう。中原さんも付き合ってくれるでしょうね」

将棋世界1981年1月号、能智映さんの「棋士の楽しみ―(酒)」より。 私の接する将棋指したちの酒は、すごく陽気だ。こんなこともあった。 4、5年も前の談だ。17期の王位戦で挑戦者となった勝浦修八段が、地元の北海道・札幌での対局で中原誠王位に...
自戦記

大山康晴十五世名人の欲望

将棋世界1979年1月号、大山康晴十五世名人の「棋譜で綴る半生記 充実のとき」より。 昭和40年の1月ごろは、王将、棋聖の両タイトル戦を戦っていた。棋聖戦は勝てば永世棋聖になれる。王将戦は通算10期の記録をつくれる。それに五冠王は守りたいと...