かなり前の話になるが、ある企業の新社長を旧知の経営者が「××社の○○社長は、堅実な英国風の紳士。将棋に例えると居飛車の正統派」と評する記事を見たことがある。
居飛車の正統派。たしかに、堅実で信頼性が高く温厚で品があるイメージがする。
振飛車はこうはいかない。
「あなたを将棋に例えると振飛車の個性派だ」はもちろんのこと「あなたを将棋に例えると振飛車の本格派だ」どちらも誉め言葉にはなっていない。
振飛車を大好きな私がこう思うのだから間違いない。
ついでに実験をしてみよう。
①「あなたを将棋に例えると矢倉戦法だ」
自分がこう言われたら嬉しさ70%。しかし純文学っぽくてわかりづらいとも言われているようで、そのへんがマイナスか。
②「あなたを将棋に例えると8五飛車戦法だ」
嬉しさ80%。しかし人気急落の意味にも取れてしまうところが微妙。
③「あなたを将棋に例えるとゴキゲン中飛車だ」
嬉しさ85%。ただこれはゴキゲンという言葉で得している。
④「あなたを将棋に例えると鬼殺しだ」
これは喧嘩を売られていると思って間違いない
⑤「あなたを将棋に例えると四間飛車だ」
嬉しさ50%。意外と嬉しくない。
⑥「あなたを将棋に例えると三間飛車だ」
嬉しさ45~55%。好きな戦法だが微妙。
⑦「あなたを将棋に例えると2手目3二飛戦法だ」
感覚的に嬉しさ15%。
やはり人を将棋に例えて誉めるときは「居飛車の正統派」が無難であることがわかる。