居飛車は気が抜けない-振飛車党の古き良き時代(11)

Oさん、コメント有り難うございました。正解です。

実戦に即して手順を進めます。昨日の表記は誤りで、先手は二上八段(当時)でした。

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先手の端歩が突き越してありますが、一見、普通の相居飛車の局面。

ところが中原棋聖(当時)は、鋭くこれをとがめます。

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ここで△7五歩。同歩は△6五角なので▲7八金。その後、△7六歩▲同銀△8六歩。

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▲同歩△同飛▲8七金△8二飛▲8六歩。ここで、また△7五歩が炸裂します。

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ここで▲同銀だと問題図になります。

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この変化は、Oさんの解答の通り、△6五角▲ 6九角△7八歩となり、先手陣は潰れてしまいます。

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▲ 7六歩、▲ 7七金、▲ 8八金のような受けしかありませんが、△7九歩成以下、先手はかなり困ります。

実戦はこれを避けて▲8五銀。

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しかし、やはり△6五角と打たれ、▲ 6九角と守るものの、△7三桂▲6六歩△9二角▲9六銀となって、あっという間に先手が戦意喪失するような局面となってしまいました。

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相居飛車は序盤から気が抜けないという典型例かもしれません