内藤九段の名講座(2-4)-振飛車党の古き良き時代(23)

昨日の例題2の解答は▲7三角成。

「先手7三角成から交換電車が発車する。『事実は小説より奇なりというが、この実戦例の華やかな交換には驚かされる』とある。

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▲7三角成△同銀▲2二飛成△7二歩▲8八玉

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▲8八玉で後手の飛車を只取りしたが、

△4四角の王手飛車。

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▲7七角△2二角▲同角成△2八飛、今度は王手馬取り。

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▲6八歩△2二飛成▲7五歩

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「この交換は先手からいえば、取られで始まり取られで終わっているので駒損のようであるが、途中先手に余分な取り(8八玉)が入っているので損得なしの計算になる。さて無事に損得なしで交換が終了したあと先手に7五歩の先が廻った。後手2九竜と入る手は少しもきびしくないし、こうなれば先手は安心して攻撃をはかればよい」と内藤八段。

ものすごく派手なことが続いた割には地味な結果のような感じがするが、プロ同士の戦いとはこういうものなのだろう。

つづく