王座戦第3局対局場は、山形県天童市の「松伯亭あづま荘」。（→中継）
本館、別館合わせて34室という中規模な旅館。
楽天トラベルに掲載されている「お客様の声」では非常に高い評価を受けている。
山形牛料理や山菜、秋のきのこを取り入れた郷土料理が名物。
山形県といえば、さくらんぼ、牛肉、蕎麦、玉こんにゃく、ラ・フランス、そしてこれからの季節は芋煮会。
この旅館のホームページが嬉しい。
女将ブログがあったり、スタッフ紹介もあったり。
スタッフ紹介の「接客係のひとみ＆ハル」の写真を見ると、本当に暖かいもてなしをしてくれそうな、とても良い雰囲気。
調理長の紹介では
「いらっしゃいませ、ようこそおいで下さいました。普通はこんなにニコヤカではありせん。料理には厳しい調理長」
とあるが、にこやかな顔をしていると言いながら決してにこやかな顔に見えないところが、この調理長の意気を感じる。とても微笑ましい。
中規模というメリットを活かしたサイトになっていると思う。
「松伯亭あづま荘」の今の季節の前夜の夕食や打ち上げは、きのこ鍋や芋煮鍋になることと予想される。
それはともかく、「松伯亭あづま荘」での過去の王座戦の、食事実績を見てみたい。（「将棋棋士の食事とおやつ」のデータによる）
羽生善治王座の「松伯亭あづま荘」での2004年以降の対戦成績は2勝0敗。
2004年
羽生善治王座、森内俊之三冠とも、
天ざるセット(ざるそば きのこ天ぷら 筋子おにぎり おみ漬 きのこ田舎煮おしんこ 柿 スチューベン)
2007年
羽生王座
昼食：天ざるそば グレープフルーツジュース
夕食：五目あんかけ焼きそば りんごジュース
久保利明八段
昼食：親子丼 りんごジュース
夕食：天ざるそば グレープフルーツジュース
［昼食予想］
羽生王座は、第1局対局場の「ウェスティンホテル東京」の「焼ビーフン」同様、「松伯亭あづま荘」では「天ざるそば」を楽しみにしているのではないのだろうか。特に今の季節は、きのこの天ぷらなど山形県の野趣溢れる食材を味わうことができる。なおかつ天ざるは、羽生王座にとってこの2年間の勝ちパターン（6勝3敗）。
夕食に焼きそば（この2年間で5勝0敗）を持ってきたら、ほぼ最強の組み合わせになってしまう。
そういうことで、
羽生王座
第一候補：天ざるそば
第二候補：五目あんかけ焼きそば
と予想する。
一方の山崎隆之七段は、蕎麦のメッカ山形県において「玉子とじうどん」の注文をすることはありえない。
しかし「鰻重」なら可能性があるかもしれない。
あの硬骨感溢れる調理長なら、普段のメニューにはなかったとしてもリクエストがあれば「鰻重」を美味しく作るのではないかと思う。
また、山崎七段の大好物は「すきやき」だ。
羽生王座が仮に「天ざるそば」を注文したとしても、カド番の開き直りとして、それよりも値段の高い「すきやき御膳」のようなものを頼むのは有効なことだと思う。
山崎七段は
第一候補：山形牛のすきやき御膳
第二候補：鰻重
と、期待を込めて予想したい。
