棋士のエピソード

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勝つまで止めない、勝っても止めない

矢倉規広六段の三段時代。将棋マガジン1993年2月号、スポットライト奨励会より。 名前からして、いかにも将棋指しに向いていそうなのがこの矢倉君。矢倉も得意戦法の一つだが、振り飛車も指しこなす自在型。序盤はやや雑だが多少の不利を気にしない終盤...
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タクシーの中の羽生善治六冠(当時)

将棋マガジン1995年5月号、羽生善治六冠(当時)の「今月のハブの眼」より。 先日、タクシーに乗って家へ帰る時、運転手さんが私に気づいてか、こんな話をしてくれました。 その人はもう20年くらいの将棋ファンで、日曜日の将棋番組は欠かさず見て(...
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谷川浩司王将(当時)、高松の夜のUFO

将棋マガジン1995年7月号、鹿野圭生女流初段(当時)の「タマの目」より。オムニバス形式で話が続く。飛行機 高松で仕事があり、棋士や関係者が10人位、飛行機で高松に向かったが天候不良で大阪からの便が引き返してしまった。神崎六段「三年振り位で...
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「私、森内の妹です」

将棋マガジン1995年6月号、鹿野圭生女流初段(当時)の「タマの目」より。 東京で森内新八段に会った。「鹿野さん、今度クイズ番組に出るんです。収録が大阪なんで、応援に来て下さいよ」と頼まれた。もちろん二つ返事で引き受けた。当日は、ちょうど来...
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王位戦秘話(2)

将棋世界2003年10月号、高林譲司さんの「王位戦秘話」より。昨日からの続きを。 Sくんは飛行機が初めてだった。乗客は搭乗手続きをしたあと、荷物検査のゲートをくぐる。人間もバッグも金属探知機を通過しなければ飛行機に乗せてもらえない。初めての...