随筆

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観戦の「午前の部」「午後の部」「夜の部」

将棋世界1983年3月号、中平邦彦さんの観戦随想「面白うてやがて悲しき」より。 会社の昼休みに、さっさと3局も指す仲間からよく言われる。「え、観戦記者ってのは楽だろう」「楽なもんか。何しろ長いものなあ」「長いって、2、3時間で済むんだろ」「...
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高橋健二(日本芸術院会員)「加藤一二三さんのこと」

将棋世界1989年11月号、日本芸術院会員の高橋健二さんの「加藤一二三さんのこと」より。一 加藤一二三さんについては忘れられないことがいくつかある。 もう20年くらいも前になろうか。加藤さんと朝日新聞の記者に伴われて、医学博士の春原千秋さん...
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中原誠十六世名人「感想戦は一手一手丁寧にやるから、ほかの棋士の解説はうけないでね」

将棋世界1983年4月号、信濃桂さんの「感想戦の二次会」より。 観戦記者の役得というのだろうか。私たちは棋士と酒を飲む機会が多い。 2月14日に行われた米長棋王対田中(寅)六段の一戦は、王位戦のリーグ入り決勝だった。米長の矢倉中飛車で超急戦...
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花村元司九段の機転

将棋世界1988年6月号、内藤國雄九段の「自在流 スラスラ上達塾」より。 ゴルフのテレビを見ていると、青木功と岡本綾子が組んで、外人勢と戦っている。 その時二人はこんな会話を交わしていた。「この試合はお遊びだもんね」 これを聞いて驚いた。千...
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「残念ながら、指し手が邪魔をして血の雨を降らせることがでけん。前言取り消しだよ、ご免な」

将棋世界1983年2月号、故・天狗太郎さんの「名将戦の一日」より。 『週刊文春』の名将戦の観戦記に、私は情熱を傾ける。9期めを迎えて、おそらく200局近くは書かせていただいたことだろう。 観戦記者生活は、37年めになる。正確に勘定できないが...