随筆

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青野照市八段(当時)「みなさんは犬とかネズミとか食べないでしょう、あれと同じですよ」

近代将棋1988年10月号、弦巻勝さんの将棋写真エッセイ「棋士はみーんなグルメ」より。  子供のころ金平牛蒡が食べられませんでした。酒を飲む年になって食すチャンスも多くなり、食わず嫌いなのだろうと食べてみるとおいしい。一瞬ですがなんだかその...
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谷川浩司王位(当時)「先崎君にではない」

近代将棋1990年11月号、谷川浩司王位(当時)の「復活への道」より。 6月18日 王座戦 対森安秀光九段戦  三日前の竜王戦も完敗し、連敗も4になってしまった。  この後は半月程対局がない。7月になればツキが変わる、とは思いながらも、何と...
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谷川浩司名人(当時)「みんな言ってくれるじゃないの」

近代将棋1990年11月号、谷川浩司王位(当時)の「復活への道」より。 5月10日 第3局翌日  帰宅後、名人戦の衛星放送ビデオを見る。  優勢な局面を築きながら、逆転負け。 「この局面、羽生君なら何分あれば勝てますか」と先崎四段。 「そう...
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谷川浩司名人(当時)「言ってしまってから慌てて訂正していたがもう遅い」

近代将棋1990年11月号、谷川浩司王位(当時)の「復活への道」より。 塚田編集長から原稿依頼があったのは、8月下旬のことだった。  王位戦七番勝負を戦いながらも、王座戦の挑戦者になり、竜王戦でも決勝三番勝負に進み、ようやく復調の目処がつい...
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恋の序盤

近代将棋1988年12月号、谷川浩司名人(当時)の連載エッセイ「新幹線車中にて」より。  9月28日。東京での対局の合間に、中村七段と二人、新幹線で福島へ向かった。  行き先は飯坂温泉。王座戦第3局、塚田王座対中原前名人の対局を見るためであ...