棋士のエピソード

「本の通りに負ける方が悪い」

将棋マガジン1987年1月号、コラム「棋士達の話」より。 棋士はよく扇子を持ち歩いている。対局中は頭に血が昇るので冷やすために使うのだが、中には自分の頭をタタいてリズムをとる者もいる。ある時扇子を忘れた石田和雄八段に新品を貸したところ、対局...
棋士のエピソード

「いえ、私が金を貸しますから高いところでおごってください」

将棋マガジン1987年1月号、コラム「棋士達の話」より。 対局中の食事は好みがあるが、充実感がないと深夜まで頑張れないというのか鰻重とカツ丼に人気がある。しかし胃に物を入れると考えるジャマになるといって少食の者も多い。升田幸三九段の昼食はい...
棋士のエピソード

車の免許を持つ棋士が少なかった時代

将棋マガジン1987年1月号、コラム「棋士達の話」より。 最近増えたといってもまだ車の免許を持つ棋士は少ない。その中で古豪の佐瀬勇次八段は趣味がドライブという変り種。しかし米長邦雄十段ら弟子達は皆無免許。そこで師匠運転、弟子座席という図がよ...
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米長邦雄三冠(当時)「中原先生もこの将棋を負けてはいけませんねえ」

将棋マガジン1984年12月号、川口篤さん(河口俊彦六段・当時)の「対局日誌」より。 前日は対局が全部終わってから例のごとく「マルセイユ」へ行き、会館へ戻ってからもまだ話し込んで、ほとんど徹夜だった。それにもかかわらず、この日も真夜中までし...
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あまりにも柔軟な奨励会員

将棋マガジン1984年12月号、吐苦迷棋坊さんの「第43期名人戦挑戦者決定リーグ戦」より。 今期リーグ戦の行方をかけた大事な一番、米長王将対中原十段戦。不調不調と言われがちな中原ではあるが、序盤巧者の米長(?)が相手ということもあり、1図で...