升田の変形向飛車

一昨日の女流名人位戦第3局、矢内理絵子女流名人-清水市代女流王将戦は、清水女流王将が、居飛車模様から向飛車→中飛車→玉を左翼へ移動→2筋に飛車を戻すという指し方で勝った。

この戦い方を見て思い出すのは、昭和40年A級順位戦、有吉道夫八段-升田幸三九段戦の変形向飛車。(弘文社刊 升田の向飛車より)

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初めは△3四銀型向飛車。

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升田九段は左翼に勢力を集中。銀立矢倉の玉の位置に飛車が…

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後手、2筋の奪還へ。

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玉を右翼ではなく、銀立矢倉飛車側へ寄る、妖しい動き。

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角の活用をはかる△7四歩。

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飛車を7筋へ移動。後手の狙いがはっきりした。

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戦い開始。この将棋は、玉の上部の厚い後手の入玉となり、かつ後手が先手玉を寄せ切り、122手で升田九段の勝ちとなった。

それにしても、大胆不敵で不気味な向飛車だ。

ところで、林葉直子さんのブログがまた更新。

林葉さんらしい優しいコメント→中川大臣