加部康晴さんの「杜の都加部道場」の掲示板に、日本将棋連盟 宮城県支部連合会の新会長に田中正人氏(株式会社菓匠三全専務取締役)、執行部相談役に島朗九段が就くとの情報があった。
田中新会長が役員を務める「菓匠三全」は、仙台のお土産として有名な「萩の月」ををはじめとする約160種類のお菓子の製造・販売並びに研究・開発を行っている。従業員数は400人なのでかなり大きな企業だ。
田中新会長は、学生時代からの熱烈な将棋ファンとのこと。
そこで今日は、「菓匠三全」のお菓子を探訪してみたい。
○萩の月
菓匠三全は老舗だが、「萩の月」は1979年から発売された新しいお菓子。
たっぷりのオリジナルカスタードクリームが、ふんわりとした高級カステラで包まれている。
少年隊が大好きだということが報道されることにより1980年代から飛躍的な大ヒットとなった。
松任谷由実がラジオ番組内で「萩の月」を絶賛し、「萩の月を凍らせて食べるのが一番好き」と語ったことがきっかけで一般にブレイクしたという説もある。
どちらにしても、鉄板の仙台土産。
「萩の調」は、「萩の月」のチョコレートクリーム版。しっとりまろやかという形容詞がピッタリの逸品。
→ 「萩の月」自戦記
○伊達絵巻
「萩の月」が出るまでは、「伊達絵巻」が菓匠三全の看板商品。私が子供の頃はテレビのCMでお馴染みだった。
直径の小さいバームクーヘン状のカステラの中にクリームが入っているものと餡が入っているものの二種。
私はクリームバージョンが好きだ。
→ 伊達絵巻自戦記
○伊達小巻
やわらかな求肥(餅)に、3種類の自然風味がやさしく包み込まれている。小豆、胡麻、梅の三種。これは私は食べたことがないと思う。
→ 伊達小巻自戦記
○ずんだ餅
宮城県では古来より、枝豆をすり潰して砂糖を加えたもの(ずんだ)で、おはぎや餅を包んで食べていた。個人的に、おはぎは苦手だったが、ずんだは好きだった。
菓匠三全のずんだ餅は、山形県の「だだちゃ豆」と宮城県産餅米「みやこがね」を使用したこだわりの逸品 。
→ ずんだ餅自戦記
○絹づつみ
マシュマロのような餅。中には富貴あんと生クリームがやさしく包まれている。
→ 絹づつみ自戦記
○ふうき虎やき
ふうき豆(エンドウ豆)が餡となっているドラ焼き風のお菓子。
○くるみゆべし
伊達政宗が合戦の際、常にたずさえたといわれるみちのくの銘菓。醤油、砂糖、胡桃などが練りこまれた餅菓子。菓匠三全のものかどうかは別として、子供の頃結構食べた記憶がある。東北地方の一部では、それほど一般的なお菓子だった。
ここの生パイは、TBSのはなまるマーケットでも取り上げられたほどの人気商品。
○青まる
青えんどう豆のこし餡に、ふうき豆に炊き上げた青えんどう豆を、細かく散らして丸め、香り高い抹茶の羊羹で包んだお菓子。
→ 青まる自戦記
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菓匠三全のお菓子は、まだまだ沢山の種類がある。
多くのファンがいる素晴らしい企業だと思う。
田中新会長と島朗九段が運営に加わった宮城県の将棋界に今後も注目していきたい。