軍人将棋

昔懐かしい軍人将棋。今どのようになっているか調べてみた。

軍人将棋は、軍隊の階級や役割が書かれた駒を使う2人対戦型のゲーム。駒は自分の陣地に好きなように裏返しにして並べる。

大将、中将、少将、大佐、中佐、少佐、大尉、中尉、少尉、騎兵、工兵、軍旗、タンク、飛行機。地雷、スパイと、駒には強弱があり種類によって勝てる相手が決まっている。

同じ升目で駒がぶつかった時、この強弱で生き残る駒が決まる。

(この、裏返し同士の駒の勝ち負けを判定する審判も必要なので、厳密には3人いないとゲームができない)

敵の司令部を占領するか、相手を全滅させた方が勝ち。

私が小学生の頃は、随分と遊んだ記憶がある。

調査1:駒が販売されているのかどうか

駒は現在でも手に入れることができる。ただしプラスチック製。

定価は2,100円 (税込)。箱に描かれた絵はレトロ調、この戦車はドイツ軍のタイガーⅠ型っぽく見える。

木の駒だと、何度もやっているうちに木の模様を覚えてしまい、駒の所有者にとって有利に働いてしまうが、プラスチック駒だとその心配はなくなる。

行軍将棋ゲーム(軍人将棋)

とはいえ、私にとって懐かしいのは木のスタンプ駒。

木製の駒は1980年後半まで製造されていて、300円ぐらいから500円までの価格帯で販売されていたという。

現在販売されているのは、その当時の残りの商品ということになる。定価は1,470円 (税込)。

軍人将棋(新行軍将棋)≪木製≫【デッドストック】

これは、昔のままなのだろう。オレンジと黄色の駒が懐かしい。

調査2:今でも遊ばれているのかどうか

軍人将棋はレトロ玩具として分類されているので、レトロなゲームになっていることは確実なことと考えられる。

審判を含めた3人いないとできないというところが苦しい。

逆に、審判はコンピュータに任せてしまえばという視点から、ゲームソフトを探してみた。

Amazonだけで5~6作あったが、ほとんどが絶版で、現在も販売中のものは次の商品くらい。

爆発的1480シリーズ 軍人将棋 (新パッケージ版) 爆発的1480シリーズ 軍人将棋 (新パッケージ版)
価格:¥ 1,481(税込)
発売日:2006-10-06

コンピュータ向きのゲームである反面、思考ルーチンの発展性には限界がありそうなので、ビジュアル面で工夫をしたとしても今後新商品が何本も出る可能性は少ないかもしれない。

gooのゲームサイトからは60分無料のソフトをダウンロードすることもできる。

試しにやってみたが、久々に面白かった。

調査3:軍人将棋の歴史

軍人将棋は明治の中期には存在していたということだが、詳しいルーツは明らかになっていない。

Wikipediaには、中国には「軍棋」、欧米には「ストラテゴ」という似たゲームがあるが、いずれも盤には河に相当する部分があり、将棋やチェスよりもシャンチーに似ていると書かれている。

また、シャンチーの駒を裏返して行う中国のボードゲームとして「暗棋」があり、駒の動かし方や勝敗は軍人将棋などと似かよっており、これらのボードゲームの起源となっている可能性が考えられるとしている。

一方、外国のラタックというゲームがルーツという説もある。

どちらにしても、この140年以内に発祥している割には詳しい歴史的な記録は残されていない。

調査4:その他

軍人将棋ギャラリー」というページを見つける。

明治の頃の物なのか、貴重な写真が掲載されている。

なかなかすごいと思い、このサイトのトップページへ行ってみると、大阪商業大学アミューズメント産業研究所の方のサイト(ボードウォーク・コミュニティー)だということを知る。

ゲームの集大成といった感じで、さすがだ。