棒金受難の時代

昨日の女流名人位戦第1局、清水市代女流名人-里見香奈倉敷藤花戦は、里見倉敷藤花の石田流に対して清水女流名人が棒金で対抗し、振飛車の手本のような指しまわしを続けた里見倉敷藤花が完勝した。

石田流側の棒金対策としては、△8三金の瞬間に▲7八飛と引く久保流などがあるが、里見倉敷藤花の▲7七角▲5六銀型からの反撃は芸術的だった。

棒金の破壊力は凄まじいものの、うまく石田流を押さえ込めなかった時は、玉が薄い分、一気に不利になってしまうことがある。

個人的には、清水女流名人が△8六歩の突き捨てをしていなければどうなっていたのかが気になるところ。

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以前の記事で、石田流対棒金のことを書いているので、興味のある方はご覧下さい。

1971年A級順位戦の中原誠十段(先)-原田泰夫八段戦。中原誠十段の棒金が教科書通りに見事に決まった一局→石田流の悲劇(前編)

1971年王位戦の大山康晴王位(先)-中原誠十段戦。中原誠十段の棒金の猛攻を大山流の妙技で防いだ一局→大山名人の芸―振飛車党の古き良き時代(3) 

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ところで、女流名人位戦第1局の昼食予想をするのを忘れてしまっていた。

清水女流名人はあつあつ煮込み吉田うどん(小鉢・いなり寿司・冷奴)、里見倉敷藤花は、本日のカップスープ(カリフラワーのスープ、カプチーノ仕立て)、紅茶、デザートだったので、どちらも当たっていなかっただろうが、それにしても残念なことをした。

第2局の対局場は「関根名人記念館」であり、過去のデータもないので、予想は極めて難しそうだが、何とかやってみたいと思っている。

ちなみに第2局の観戦記を担当するのは湯川恵子さん。