昨日の女流王位戦は、甲斐智美女王が清水市代女流王位に勝ち、甲斐智美女王・女流王位となった。
四戦を通して、清水女流王将が実力を発揮しきれていなかった印象が強い。
これは、清水女流王将の強さや良さを出させなかった甲斐女王の指しまわしが素晴らしかったというべきかもしれない。
甲斐女王の師匠は中原誠十六世名人。
中原誠十六世名人は、対局相手に闘志を抱かせないタイプだった。
甲斐女流二冠も、同じようなタイプなのかもしれない。
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昨日の昼食は、清水女流王将がオムライス、甲斐女王がシーフードピラフだった。
予想はことごとく外れる。
そういえば、私はピラフというものをこの30年ほど飲食店で注文したことが一度もない。
薄味の油っこいご飯という感じでどうしても中途半端に思えるのだ。
カレーライスにはカレーライスの、チキンライスにはチキンライスの、チャーハンにはチャーハンの矜持を感じさせられるが、ピラフにはそれがない。
ピラフは、元々はトルコ料理だったらしい。
トルコ料理レストランに二度ほど行ったことがあるが、味付けのされていない、あるいは超薄味な料理が多かったように感じた。
そういうことも関係しているのかもしれないし、関係していないのかもしれない。
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数々のトラブルを乗り越えて地球に戻ってきた「はやぶさ」。
日本中に感動を与え、日本人を元気にしてくれる快挙だった。
私は、高い技術力を誇るはやぶさプロジェクトのメンバーには絶対に将棋好きな人がいると睨んでいたのだが、やはりいた。
その人は、イオンエンジン担当の西山和孝准教授。
イオンエンジン4基中3基が故障(推力的に2基ないと帰還できない)した時の様子を、西山准教授は週刊新潮の最新号「はやぶさ奇跡の物語」で次のように語っている。
「将棋で言うなら、もう少しで自玉が詰むような感じがしました」
プロジェクトは、この困難を乗り越えて、驚くような方法で1基を再生させる。
「はやぶさ」のことを思うと、 大山康晴十五世名人が好んだ言葉「助からないと思っても助かっている」が甦ってくる。