日本将棋連盟女流棋士会「駒桜」のサイトの各女流棋士のプロフィール欄に書かれている「行きつけ・おすすめの店」探訪。
第12回目は中村真梨花女流二段。
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中村真梨花女流二段の行きつけ・おすすめの店
→千駄ヶ谷のエクセルシオール(アイスが絶品だったのに止めてしまった)
エクセルシオールカフェは、1999年にドトールコーヒーから誕生した、イタリアンエスプレッソを中心としたイタリア流カフェのチェーン店。
パリサンドイッチ(4種)、ホットサンドイッチ(4種)、カルツォーネ(2種)、ベーグル(5種)、モーニングセット(3種)、パスタなど、食べ物のメニューが豊富で、アルコール(ビール、ワイン)も注文できる。
フローズンドリンクがあるのも嬉しい。
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生まれて初めて食べたサンドイッチが何だったのか思い出してみた。
きっと、母親が作ってくれた、砂糖が少し入った卵焼きをはさんだサンドイッチだったのだと思う。
これは、今食べても美味しいはずだ。
砂糖入り卵焼きは高校時代の弁当にも入っていたので、私が子供の頃から食べていた卵焼きには必ず少量の砂糖が入っていたということになる。
大学に入って東京へ出てきて、普通の卵焼きには砂糖が入っていないことに気付き、愕然とする。
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麦茶もそうだった。
仙台にいる頃の麦茶には砂糖が入っていた。
東京で飲んだ麦茶は、甘くなかった。
田舎者と思われたくなかったので、なぜ東京の麦茶には砂糖が入っていないのか誰にも聞かなかった。
それから風雪20年、出身地がバラバラの10人くらいで飲んでいる時に思い切って聞いてみた。
その結果、東京を含む関東以北出身のかなりの割合の人は「昔、砂糖が入った麦茶を飲んでいた」だった。関東より西の出身者で砂糖入り麦茶の経験者は皆無。
もっと早く聞いていれば良かったと思った。
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話は卵焼きに戻るが、私はそういうお子様卵焼きで育ってきた影響で、居酒屋などで厚焼き卵焼きを食べる時には絶対に醤油をかけたりはしない。何もかけずに食べるのが私流の定跡になっている。
ところが目玉焼きになると状況は一変する。
醤油派とソース派と塩派に分かれるとすれば、私は断然醤油派。
ただし、ハムエッグ、ベーコンエッグの場合には何もかけない。
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原作:スティーヴン・キング、監督:スタンリー・キューブリック、主演:ジャック・ニコルソンの恐怖映画「シャイニング」の中で、悪霊に乗り移られてはじめたジャック・ニコルソンがベッドで朝食(ベーコンエッグ)を食べるシーンがある。
ビーフジャーキーと見間違うほどカリカリに焼かれたベーコンを手に持って、サニーサイドアップの目玉焼きの黄身にベーコンをつけて食べている。
とにかく怖い映画だったので、そのベーコンエッグ自体や食べ方まで忌まわしい印象がした。反面、あれがアメリカ人特有のベーコンエッグの食べ方なのかと思ったりもした。
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私は、肉は中まで火が通っているのが好きなウェルダン派だが、ベーコンだけはレア派だ。
ベーコン自体は加工食品でそのままでも食べられるので、カリカリよりもレアの状態のほうが、ベーコンの魅力が引き立つと思っているのである。
この生焼けベーコンは、ご飯のおかずとして食べるのが最高だ。
高校時代は、ベーコンやサラミソーセージとご飯を食べるのが大好きだった。
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そういうわけで、ホテルの朝食バイキングなどで私が選ぶ組合せは、
ご飯、味噌汁、西洋の食べ物(ソーセージ、ベーコン、スクランブルエッグ)、牛乳、オレンジジュース
という変わった取り合わせになってしまうのだ。
パンも好きだが、両方あるとご飯を優先させることが多い。
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大学時代、どのような西洋の食べ物がご飯と合うか、いろいろ試したことがあった。
結果は次の通りだった。
普通のプロセスチーズ→◎絶妙な美味しさ
カマンベールチーズ→×お互いの良さを殺しあう
クリームチーズ→×食感が良くなく味も薄い
ブルーチーズ→×味がご飯と不調和
生ハム→×生ハムの食感とご飯が合わない
コンビーフ→△焼いてもいま一歩
スモークサーモン→×勘弁してほしい
ケンタッキーフライドチキン→△意外と塩味が薄く、単独で食べるには美味しいが、ご飯のおかずとしては薄味すぎる
普通のプロセスチーズ+ご飯のみが生き残った。
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麹町のB小学校から四谷のF学園中・高へと進んだ、絵に描いたような名門コースを歩んだ女性がいた。
その女性は、ご飯にママレードとマヨネーズをかけてぐちゃぐちゃに混ぜて食べるのが大好きだと話してくれた。
やはりF学園出身のお祖母さんに教えられたという。
とても信じられない食べ物だ。
しかし、よくぞ秘法を明かしてくれたと思い、私も誰にも話していなかった「ご飯+プロセスチーズ」の食べ方を説明した。
すると彼女は、
「うぇー、信じられない。気持ち悪そう~」
「騙されたと思って試してみなよ。絶妙な美味しさだから」
「いやだ。絶対にそんな気持ち悪いもの食べたくない」
”あんたに言われたくない”という言葉がこれほどピッタリくる状況も滅多にないなと頭の中で思った。