豪華な面子の何気ない飲み会

昨日に続き池崎和記さんの文章を。

何気のない飲み会なのだが、今になってみると参加者が豪華。

近代将棋2006年2月号、池崎和記さんの「カズキの関西つれづれ日記」より。

11月某日

朝日オープンの山崎-阿久津戦を観戦。

(中略)

不運だったのは、阿久津さんにあまり時間がなかったこと。このため最善手を逃がして、再び後手勝勢に。終盤の悪手は罪が重い。局面にもよるが僅差の場合は「最善手以外はすべて悪手」で、そこにプロ将棋の厳しさがある。

感想戦を終えてから両対局者を誘って居酒屋に行くと、にぎやかな先客がいた。神吉六段、深浦八段、橋本五段、松尾五段の4人で、テーブルに焼酎の入ったグラスがずらりと並んでいるのでビックリ。だいぶ前から飲んでいるようで、アルコールにはめっぽう強い神吉さんが、珍しく酔っている。

この日、深浦さんは南九段との棋聖戦で負けていた。松尾さんは前日、C級1組順位戦があったが、一夜明けても東京に帰らず、大阪に残っていたのだ。そのテーブルに僕らも同席した。

神吉、深浦、ハッシーは遊び仲間、ハッシー、阿久津、松尾は悪友(?)という関係である。僕はただの飲ん兵衛で、だれとでも飲むが、松尾さんとだけは飲んだことがなかった。前に勝ち抜き戦で松尾さんの将棋を観戦したとき、夕食を共にしたことがあったが、そのときは料理(確か中華料理だった)がメインだったから、あまり飲んではいない。

しかし松尾さんが酒好きなのは知っている。やはり飲ん兵衛の行方七段に「松尾君はよく飲みますよ」と言われたことがあるからだ。

深浦さんは酒豪ではない。どちらかというと「酒より雰囲気が好き」という人で、神吉さんとは昔から仲がいいから、この席にいるわけ。

僕のテーブルの前には山崎さんと阿久津さんが座っている。つまり僕は東西のイケメン・コンビを真正面からながめることになったわけだが、二人はタイプがちょっと違う。山崎さんはジャニーズ系、阿久津さんは銀幕のスター系という感じである。

何時間飲んだだろうか。愛妻家の松尾さんはフラフラになりながらも最終の新幹線で帰っていったが、残りのメンバーは(山崎さんをのぞいて)ひたすら飲み続け、さらに神吉、深浦、阿久津、橋本の4人は「もう一軒いく」といって、夜の街に消えていった。

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関東の棋士の大阪での対局は、終わってもホテルに戻るだけなので、自然と飲む機会が増えるのだろう。

この日の飲み会、1万円払ってでも参加したかったという将棋ファンの方も多いのではないだろうか。

それにしても山崎隆之七段は酒が飲めないのに、昨日も今日も付き合いがいい。

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バトルロイヤル風間さんの未発表似顔絵その3は、『冬将軍 ワタナベ』

渡辺明③ 『冬将軍 ワタナベ』

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林葉直子さんのブログも更新されている。

真央ちゃん