新春1月1日、NHK-BS2で「大逆転将棋2011 ~原点回帰・投了図対局スペシャル」が放送される。
司会は神吉宏充七段と南野陽子さん。
今日は、南野陽子さんについて追ってみたい。
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南野陽子さんが実は将棋が好きだったと判明したのは今年7月の夕刊フジの記事から。→夕刊フジの記事
「弱いけど将棋も好き。30歳をすぎて、先輩俳優さんやスタッフの方とコミュニケーションがとりたかったのがきっかけ。新幹線で新聞の棋譜を見ながら考えるのが楽しい」
とある。
古来より、映画やテレビの撮影では待ち時間が多く、俳優などの間では将棋がよく指されていた。(国会もそうだった)
将棋は並べる時に時間がかかるが、片付けはすぐにできる。
囲碁はすぐに始めることができるが、片付ける時に黒白の碁石を分けるなど結構時間がかかる。
そういう意味でも、呼び出しがあった時にすぐに片付けることができる将棋のほうが、撮影現場や国会などでは重宝される。
それはさておき、南野陽子さんは現在43歳なので、棋歴は10年以上ということになる。
「よくぞ話してくれた」あるいは「なぜ、もっと早く話してくれなかったのか」というのが将棋ファン共通の想いだと思う。
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南野陽子さんは、1967年6月23日兵庫県伊丹市生まれ。血液型はB型。
南野陽子さんは、1985年 11月からのフジテレビ系ドラマ『スケバン刑事』シリーズ第2作『スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説』の主役を演じ、一躍大ブレイクした。
その後もドラマ、映画、歌、CM等で大活躍し、当時のトップアイドルの一人だった。
しかし、平成に入る頃から、テレビなどで南野陽子さんを見かけることは少なくなった。
浮き沈みの激しい芸能界のことなので特に気にはしていなかったが、今回調べてみると、南野陽子さんは非常な試練を克服して復活してきたことを知った。
私はトップアイドル時代の南野陽子さんには特に関心がなかったが、いろいろなことを調べるにつれ、南野陽子さんをとても応援したい気持ちになってきた。
女性としての柔らかさ、健気さ、気丈さをすべて持つ、非常に素晴らしい女性であり女優であることを知ったからだ。
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南野さんが芸能界から一時ホサれたのは、歌手、女優の仕事を別々の事務所が管理していたため、仕事がしばしばダブルブッキングし、あらぬ誤解を招いたことが一番の原因だった。
デビュー当初に南野さんが所属していた事務所が、南野さんの使い方が分からなかったため劇団に預けてしまう。
売れていない時期は良かったものの、「スケバン刑事」でブレイクすると、二つの事務所がスケジュールの取り合いになり、ダブルブッキングが頻繁に起きることになる。
超ハードなスケジュールをこなしているのにもかかわらず、「ナンノがワガママで現場に来ない」と書かれてしまう。
こうしたことを解消するために個人事務所を設立するが、一部週刊誌等で壮絶なバッシング記事が掲載され、また、既存のプロダクションに配慮するテレビ局からは数年間仕事が来ないという状況が続く。
悪いことは重なるもので、南野さんがデビュー当初に所属していた事務所が南野さんに無断で南野さん名義で不動産投資を行い失敗したことで、南野さんは億単位の負債を負わされる。
裁判を起こし返済を免れる手段もあったが、アイドルとしてのイメージ、ファンをがっかりさせてはいけないという思いから、告訴はしなかった。
完済までに20年を要したという。
個人事務所になってからは舞台中心の活動となり、最近ではテレビやラジオ、映画などにも出演するようになってきている。
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Wikipediaなどによると、南野さんはどのような状況にあってもファンや友人を大切にする姿勢は変わらなかった。
○ラジオ番組『南野陽子 ナンノこれしきっ!』で「ナンノで起きろ! 目覚ましカセット」を限定100本製作した際、応募葉書約15万通を受け取った。そこで、写真週刊誌が葉書の束を放り投げて紙吹雪にし、それをバックにした写真を撮ろうとしたところ、「ファンの皆さんから頂いた葉書を投げたり出来ません」と拒否。結局、5000通ずつ3つの山にしてデスクに積み上げ、その後ろで「皆さん、応募ありがとう」と微笑む構図に変えられたという。
○日本テレビ系『歌のトップテン』に出演した際には、南野さん本人をモデルにした作品を文化祭に出展したことがきっかけで、番組にゲストとして呼ばれた男子高校生と握手する時、衣装の長い右手袋をわざわざ取って、直に握手したという。
○2005年11月6日、堀越高校以来の親友であった本田美奈子さんが、急性骨髄性白血病のため38歳の若さで死去。本田さんの訃報を聞いたのは、南野さんは舞台本番の合間の事だったが、余りのショックにそのまま泣き崩れてしまったという。本田さんの通夜に駆け付けた時には、「私のコメントとかと言うよりも、その分彼女の歌をかけてあげて欲しいな、と凄く思います」等と気丈に記者達に語ったものの、その後南野さんは涙が止まらないまま通夜の席を立ち去った。
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トップアイドルから挫折と試練の人生、そして復活。
人には言えないような苦労を経験している、普通の元アイドルとは全く違う元アイドル。
見かけは当時と全く変わらないが、南野陽子さんには声援を送りたいと思う。
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