将棋世界1999年2月号、二上達也九段の巻頭エッセイ「私の映画鑑賞」より。
時々、映画試写会のご案内をいただく、特に私は愛好家ではないが、おもしろそうな映画は観に行くことにしている。
この場合よさそうなのではなく、自分の好みが優先する。
メロドラマは最初から敬遠しているから、自ずと私の好みも分かってもらえると思う。
試写会だから只で観れて座席ゆったり、しかもお土産付きとくる有り難さである。
それに馴れてしまうと、お金を出して見に行く気がしなくなる。そんな自分の心中を覗き込み、嫌な部分を見た思いがする。さもしいなと言うわけである。
しかし人生四角四面、清く正しく過ごすのは大変に難しいし、まずできないとしたものだ。すべからく程度問題であろう。
話をもどそう。最近観た映画「アルマゲドン」について感想を述べてみたい。
主演はダイハードのブルース・ウイルス・ウィリスで例によってハラハラドキドキの趣向をふんだんに盛り込んである。
ダイハードは単独での活躍ぶりが見ものであったが、これはグループで難問解決にあたる。
それだけ人間模様が複雑にからみあう。
物語は地球を破滅に導く巨大隕石、アウテロイドと言うらしいが、それを何とか阻止しようとする。与えられた時間は18日間。
そもそもかつて地球を闊歩していた恐竜が何故絶滅したのか、その謎は巨大隕石が落下したため気象条件が大変化して恐竜の生存に適さなくなったとする説がある。
確率的に似たような状態は、これからも発生するらしい。
今度は人類が滅亡の対象になるという設定である。
こうした物語の発想そのものはかなり前からあるわけで、いわゆる宇宙ものの一つのパターンである。
ただ映像的に近年流行のSFXなる特殊効果技術を使うので迫力は満点である。
それに世紀末現象と言うのか現実の不気味な事件の数々と金融不安にあいまって、タイミングを図った企画に思える。
筋書はアメリカの国威発揚映画によくある大統領の決断と、普段はどうにもならんならず者達が、お国のため人類のために命を投げ出して活躍するわけで、前に観た「インデペンデンスデイ」と軌を一にする部分が多いように感じられるのである。
それより時代相を表していると思ったのはロシア人宇宙飛行士が結構活躍して根性を見せる場面とか、土壇場で起爆装置が故障して使用不能になる。
それでは手動よりなく任に当たる者は確実に犠牲となる。
その時ブルース・ウィリス演じるハリーなる主人公がわめく。ロシア人に向かって。
「こんな機器を作ったのはどこのどいつだ」
ロシア人は、これは台湾製だと答え、ついでにアメリカも同じのを使っているだろうと言う。妙におかしい気がしたのである。
10数年前になろう、ハワイであったかロスであったか、お土産に買った代物がよく見ればメイドインタイワンであったり、一昨年オーストラリアで買ったコアラの縫いぐるみがメイドインチャイナとは苦笑させられた。
まあ、アメリカ映画の商業主義も、割り切って見れば、これはこれで結構おもしろい。
かなり前に観た新版キングコングでは、登場のカメラマンが日本製カメラを使用しており、そのブランド名がかなりはっきり映されていた。その時は単純に日本製もよくなったものだと思ったものだが、考えてみればわざとらしく、日本向け売り込み用の場面だった気がしないではない。
やっぱり映画は絵空ごとで見たまま楽しめばよい。穴さがしは詰将棋の余詰さがしの心理に似ている。
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「アルマゲドン」は、去年だったか一昨年か、休日の昼間にテレビ東京で見た記憶がある。
ロシア人宇宙飛行士がレンチで叩いて再び動き出すことになるのだが、不調だった機器が「台湾製」というのは印象的なシーンだった。
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4月9日
Windows XPサポート終了の日。
私のパソコンはXPのままだった。
変えなければいけなかったのだが、消費税増税前の買い替えラッシュ・XP終了直前の買い替えラッシュが落ち着いてからにしようと思っていたのだった。
新機種も出るだろうし、既存の機種も需給の関係から値段が下がる可能性もあったし、マイクロソフトの最後のUpdateで少しの間はXPも持つだろうという読みもあった。
4月上旬
ネットでパソコンを真剣に調べ始める。今使っているXP機はHPのノート。
HPのノート以前はVAIOのデスクトップを10年間使っていた。OSが、Windows史上その存在すら忘れかけられているWindows ME。
→「歴代Windowsを家にたとえてみた」という画像、me・・・海外の反応いろいろ
Windowsの黒歴史とまで言われているWindows MEなので、ハッカーやクラッカーのモチベーションも上がらなかったのか、MEサポート終了後も無事に使うことができた。タバコの煙を毎日浴びていてVAIOもよく10年も持ったものだと思う。
しかし、今度はメジャーなXP。使い続けるリスクはMEの時の数千倍は高い。
4月中旬(前期)
いろいろと調べて、私のような使い方なら、メモリー4GB、HDD500GBあれば充分という手応えを得る。
ネットの記事を読むと、Windows8は操作性の評判が良くないらしくWindows8.1はその改良版。いまだにXPの面影があるWindows7の人気が高いということだった。
OSを8.1にするか7にするか悩ましいところ。
それはそれとして、次の機種は何にするか。
私の中ではHPかDELLのどちらかということで腹が決まっていた。
DELLは職場で使っていた機種であるし、HPもDELLと同じような雰囲気がある。
余分なソフトが付いていなく、かつ費用対効果も良いのが共通点。
4月中旬(後期)
第三世代のCore i3がCPUのHPノートにしようと、9割方決める。
本当は、インテルで言えばCeleron Dual-CoreやPentium Dual-Coreでも済むのだろうが、私はどうしてもCPUだけは少しでも上を目指したい派。
5月の連休にじっくり時間をかけて、新しい機種の設定やデータ移行をやろうと計画する。
4月25日(金)
会社の大先輩だった人と久しぶりに飲む。飲みながら将棋を指そうという主旨だったが、一軒目の店でパソコンの話になる。
その人は、XPサポート終了後、2ヵ月はマイクロソフトの最後のUpdateが耐えてくれるという情報をさる筋から得ていたとのことだったが、つい先日、XP機に変なウイルスが飛び込んできたという。
そして急いで量販店で買ったのが、DELLのノートPC。OSはWindows7。
DELLは直販だけかと思っていたが、量販店で扱っている店もあると知った。
二軒目は「あり」へ行って将棋を指す。
4月26日(土)
DELLのオンラインストアを見ると、キャンペーンで第四世代のCore i3がCPUのノートPCが目星を付けていたHPノートに近い金額で販売されていた。
心はDELLに急に動き始める。
問題は納期が3週間ほどかかるということ。
DELLかHPのオンラインストアから買うとしても、実物も見ておこうと思い、新宿の量販店巡りをしてみた。
DELLもHPもあったが、受注生産型なので納期がかかるものが多く、これはやっぱりDELLかHPのオンラインストアから購入かな、と強く感じて帰宅。
ところで、店を見て回るうちに、ASUSのブランドのノートパソコンを多く見かけたのでASUSを調べてみた。
ASUSは、マザーボードが出荷枚数世界1位、ビデオカードなどのパソコン向け高性能パーツをはじめ、ノートパソコンの出荷台数世界3位という台湾の総合エレクトロニクスメーカー。
ふと「アルマゲドン」を思い出した。
更に調べてみると、ノートパソコンユーザの評価もなかなか高く、なおかつ2009年にアメリカで行われた調査では、3年以内に故障する確率はASUSのノートパソコンが最も低かったこともわかった。
もちろん、これは5年前のデータなので、今がどうなのかはわからないが、私の中でのASUS株が急上昇したのは確かだった。なおかつASUSの製品なら量販店ですぐに買える。
4月27日(日)
DELL、HPの希望の機種が店頭にあれば非常に迷っていただろうが、この時期になって、5月の連休に新マシンのセットアップをしようと思えば、ASUSが最有力になる。
4月30日(水)
秋葉原のヨドバシカメラへ行って、ASUSのどの機種にしようか下見。
第三世代のCore i3がCPUの新製品があったので、ほぼそれにしようと思う。
セットアップを開始できるのは金曜日の夜からなので、5月2日に買おうと決める。
5月1日(木)
新宿のヨドバシカメラでも見ておこうと思い、見るだけのつもりだったが、1日早くついつい買ってしまう。家へ帰って電源を入れてしまえば、セットアップに手を付け始めて眠れなくなることは必至なので、今晩は箱から出してはならない。
5月2日(金)
帰宅後、夜の8時頃からセットアップ開始。Windows8.1の操作はスマートホンに似た雰囲気。
インターネットの接続に手間取り、問題がペンディングのまま午前3時に寝る。
5月3日(土)
朝、ブログの記事を書く。これがXP機からの最後の記事。
どうにかこうにか、インターネットとの接続がお昼頃完了。
かなり悩んでいろいろとやったので、その間にWindows8.1の操作には慣れてしまった。
XPから8.1へのデータ移行は思いのほか早く済んだ。
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新しいマシンは非常に快適。
今日からはWindows8.1の環境から記事をお送りするわけですが、内容や見栄えが急に変わるというものでもありません。
でも、今のうちだけれども、新しいパソコンになって少し嬉しいです。