「将棋の郷田真隆五段の大ファンです。とにかくカッコイイのよ!」

将棋マガジン1996年1月号、読者の投稿欄「コマゴマ掲示板」より。

 夏ごろから、将棋に関するものに目を通すようになった。お付き合いをしている彼がアマ四段で、少しでも共通の話題がほしいと思ったからだ。

 ところで、2年前にピアノがきっかけで知り合った新潟在住の女の子がいる。もっぱらピアノやピアニストのことばかりの文通だった。しかし突然、「将棋の郷田真隆五段の大ファンです。とにかくカッコイイのよ!」という手紙が届きビックリした。早速、返事にこう書いた。「彼の影響で将棋に興味を持っており、棋界一の美青年・郷田五段を知らないわけがない」と。彼女の驚きは、私以上だったらしく、新潟から電話がかかってきた。「ピアノだけでも偶然だったのに、将棋までとはホント不思議だね!!将棋マガジン11月号の郷田サマの扇子、ステキ。カラーで見たかったよね」などと大いに盛り上がった。

将棋マガジン11月号より、撮影は中野英伴さん。

 先日、彼から愛用の駒をプレゼントされた。二人で先崎学六段の『一葉の写真』を読んだり(意外だったのは、先崎六段と郷田五段と羽生竜王・名人と仲良しということ)、私が田中魁秀八段の声マネをしたりしている。もしも彼女が東京に遊びに来たら、彼の案内で将棋会館に行ってみようかと思っている。

(東京都 Tさん)

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付き合っている男性が将棋を好きだからといって、将棋に関するものに目を通すようにまでなる女性は少ないと思う。

あるいは、アマ四段のこの男性が、かなりの無口で、話すとしても将棋の話題ばかりだったという可能性もある。

どちらにしても、この投稿をした東京都のTさんは、とても慈悲深い、と言って間違いない。

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「将棋の郷田真隆五段の大ファンです。とにかくカッコイイのよ!」

「彼の影響で将棋に興味を持っており、棋界一の美青年・郷田五段を知らないわけがない」

お互いに非常に嬉しいサプライズ。もちろん、郷田真隆五段(当時)の大ファンである新潟の女性のほうが驚きは大きかったことだろう。

インターネットは国内で使われ始めた頃だけれどもユーザ数は少なく、また、棋士の写真などはネット中探しても無かった時代。郷田五段の顔は、将棋世界か近代将棋か将棋マガジンかNHK将棋講座か週刊将棋を買わなければ見ることができなかった。

「郷田サマ」という呼び方が新鮮で、とてもいい。

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「私が田中魁秀八段の声マネをしたりしている」

思いもよらないコースをついてくる変化球のような物真似。

これは、ぜひ聞いてみたかった。

この頃は、田中魁秀八段(当時)がNHK杯戦で解説を担当することも多かったので、声マネのターゲットとなったと考えられる。

最強にして最大の関西弁ギャグの使い手

 

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