自戦記

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谷川浩司名人(当時)「色々と刺激を与えてくれる男である」

将棋世界1989年4月号、谷川浩司名人(当時)の第38回NHK杯戦準決勝(対 羽生善治五段)自戦記「十代の強さ」より。 心構え 「相手は五段だが、実力はA級。だから、やりにくい事はない」  羽生五段とのNHK杯戦準決勝。  局へ向かうタクシ...
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羽生善治五段(当時)「防戦一方で諦めの悪い僕もさすがに負けを覚悟しました」

近代将棋1988年8月号、羽生善治五段(当時)の第38期王将戦予選〔対 大山康晴十五世名人〕自戦記「大名人との一局」より。  僕の連勝が18になった後、大山十五世名人と対戦することになりました。  以前、某将棋雑誌の企画で対戦しましたが、全...
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森内俊之四段(当時)「二人ともまだ小学校4年生で、羽生五段は広島カープの帽子をかぶった小さな少年であった。外見はどうみても強そうには見えなかったが、将棋を指してみると、人は外見だけで判断してはいけない、と感じた」

将棋世界1988年12月号、森内俊之四段(当時)の第19回新人王戦三番勝負第1局〔対 羽生善治五段〕自戦記「甘さを痛感した一局」より。  10月5日、連盟の3階の手合課にいると、将棋世界の小泉さんが立ち寄ってきたので、原稿を頼まれるのではな...
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米長邦雄九段「嫌な男の顔を、思い出させてしまうかもしれないね」

将棋世界1989年1月号、谷川浩司名人(当時)の「名人の読みと大局観」より。 「相手はどっちの手を指してほしいんだろう」  1図の局面を前にしての、米長九段の独り言である。  矢倉を指さない居飛車党、を未だに続けている私としては、後手番で初...
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谷川浩司王位(当時)「いよいよ世代交代、という雰囲気だが、どうも私にはそう簡単に進むとは思えない。まだ一波乱あるような気がするのである」

将棋世界1988年3月号、谷川浩司王位(当時)の第13期棋王戦勝者組決勝〔対 中原誠名人〕自戦記「一歩が明暗を分ける」より。  南八段が棋聖のタイトルを獲得し、遂に、7つのうちの6つまでが20代、残るは名人だけになってしまった。  いよいよ...