観戦記 江國滋さんの観戦記(5) [第9譜]盤上、二転三転いわゆる”初王手”というものを必要以上に珍重するのはヘボ将棋の通有性である。初王手目のクスリ、とうれしそうに口走ったりして。プロは、そんなものにはまったく意味を認めない。だが、好手の3六桂に続く谷川の4四桂(前譜)は... 2010.07.16 観戦記
観戦記 江國滋さんの観戦記(4) [第7譜]都大路の挑発すわ急戦か?控室をのぞいたら、森けい二八段と目が合った。「どっちをモチたい?」形勢をどう思うかというときに、将棋界では「モチタイカ」という。ヘンな日本語。ウーン、まだわかんないなあ、と答えた森八段は、ひと呼吸おいてから... 2010.07.15 観戦記
観戦記 江國滋さんの観戦記(3) [第5譜]童顔よみがえる二日目。新緑の向こうに雪をいただいた富士山が、くっきりと顔をのぞかせている。薄曇りのせいか、芦ノ湖の色が、きのうよりも濃い。(中略)時計をにらんでいた記録係の飯田四段が、きっぱりとした声で告げた。「加藤先生四時間つか... 2010.07.14 観戦記
観戦記 江國滋さんの観戦記(2) [第3譜]構想の練り合い「東京地方に大雨強風注意報発令」と報じられるカーラジオの耳を傾けながら、小田急新宿駅に向っているときには、決戦にふさわしい空模様だ、と思った。初登場の挑戦者がいきなり三連勝、あわやというところで踏みとどまった名人が二... 2010.07.13 観戦記
観戦記 江國滋さんの観戦記(1) 随筆家であり俳人で、将棋ペンクラブ大賞最終選考委員だった故・江國滋さんによる名観戦記。(1983年名人戦第6局、加藤一二三名人-谷川浩司八段戦。谷川新名人誕生の一局)随筆家ならではの視点と表現が秀逸だ。観戦記では、棋譜の解説部分と情景・心理... 2010.07.12 観戦記