観戦記

観戦記

升田幸三実力制第四代名人が最後に公の場に姿を現した時

将棋マガジン1991年5月号、朝日新聞の谷口牧夫さんの第9回全日本プロトーナメント決勝五番勝負第1局〔森下卓六段-桐山清澄九段〕観戦記「森下先勝、桐山の穴グマを崩す」より。  ことしの決勝は桐山清澄九段と森下卓六段の顔合わせ。この二人が12...
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羽生善治前竜王(当時)の無冠返上を決めた▲4四角

将棋世界1991年5月号、沼春雄五段(当時)の第16期棋王戦五番勝負第4局〔羽生善治前竜王-南芳一棋王〕観戦記「一流の証明」より。  南芳一棋王に羽生善治前竜王が挑戦した第16期棋王戦五番勝負は、公開対局となった第1局に逆転勝ちを収めた羽生...
観戦記

先崎学五段(当時)「羽生君に勝ったのはちょっと嬉しかった。羽生君は前にこの棋戦で優勝しているので僕も優勝したい」

将棋世界1991年5月号、中野隆義さんの第40回NHK杯争奪戦決勝〔先崎学五段-南芳一棋王〕観戦記「やったね!先ちゃん」より。  南は谷川を、先崎は羽生を、と準決勝でともに同世代のライバルをほふっての決勝戦進出だ。  口八丁手八丁、本業の棋...
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谷川浩司竜王(当時)「指したあと駒を押さえつける得意の『羽生手つき』が出た」

近代将棋1991年4月号、谷川浩司竜王(当時)の第16期棋王戦五番勝負第1局〔南芳一棋王-羽生善治前竜王〕「南、羽生戦をみる」より。  重苦しかった空模様は、新幹線が京都に着く頃、雨となった。  タクシーから京都の街を眺めながら、両対局者の...
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米長邦雄王将(当時)「こんなに驚く手を見たのは本当に久し振りである。おそらく対局中の佐藤君も同じ気持ちだったのではなかろうか」

将棋世界1990年11月号、米長邦雄王将(当時)の第31期王位戦第7局〔佐藤康光五段-谷川浩司王位〕観戦記「驚愕の収束」より。  のっけから恐縮であるが、まず投了図を見て頂きたい。  図は谷川王位が歩の頭、金の利きに銀を打った局面である。 ...