観戦記

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藤井猛竜王(当時)の矢倉のように重たい振り飛車

将棋世界2000年12月号、日本経済新聞の松本治人さんの第48期王座戦〔羽生善治王座-藤井猛竜王〕五番勝負第5局観戦記「長き勝負の続き」より。  対局前日、羽生は早めに対局場入りした。夕方に散歩へ出かけた以外はホテルの中で静養を取っていた。...
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三浦弘行五段(当時)が羽生善治七冠からタイトルを奪った日

将棋マガジン1996年10月号、中村修八段(当時)の第67期棋聖戦[羽生善治棋聖-三浦弘行五段]第5局観戦記「夢でも幻でもなく」より。  羽生七冠王が誕生して以来、棋界の興味は次の一点に集中していた。 ”誰が羽生を最初に倒すのか”  その答...
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大山康晴十五世名人「あんたたち、麻雀強いでしょ、お酒も相当やるんじゃない?」

将棋世界1981年9月号、能智映さんの第22期王位戦〔中原誠王位-大山康晴王将〕第1局観戦記「終盤の大逆転劇」より。  大山は昨夜の麻雀の話をしながら駒を進める。得意の四間飛車だ。中原の9六歩に端を受けずに7一玉。ここで手が止まった。熟慮3...
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行方尚史六段(当時)「なんだか余計ひどくなっちゃったっす」

将棋世界2001年9月号、椎名龍一さんの第20回早指し新鋭戦決勝〔深浦康市六段-行方尚史六段〕観戦記「胸を打った投了シーン」より。 「決勝戦の観戦記を書く」という立場からすると、主役は優勝した深浦でなければならない。一歩譲っても両対局者を五...
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名局になりそこねた名勝負

将棋世界1981年1月号、加藤治郎名誉九段の「忘れえぬ観戦」より「未完成の一局」。 ”忘れえぬ観戦”が編集部からの注文である。私は”観戦”にはこのうえなく恵まれた棋士の一人。歴代名人の木村、塚田、大山、升田、中原をはじめ、現代の棋界を代表す...