原田泰夫九段(3)

2003年10月25日(土)「原田泰夫の『盤寿』をお祝いする会」がホテルニューオータニにて盛大に行われた。

将棋ペンクラブ幹事全員にも案内状をいただいている。

12時開宴。しかし、この日の私は極度の二日酔いで会場に着いたのは13時過ぎだった。受付で手続きを済ませたとき、今朝方まで一緒に飲んでいた将棋関係者が受付に到着した。

「あれー、来る時間がほとんど一緒なんて奇遇ですね」

とお互い言いながら、会場へと入っていった。

非常に広い会場だが人口密度が高い。500名以上の来場者。

関西も含め、棋士はほとんど全員が参加していたと思う。まさしく絶景。

湯川博士さんが以前よく使っていた言葉だが「一坪あたりの棋力がもの凄く高い」状態。

私も二日酔いとはいえ、水割りは飲める。知っている人に挨拶をしたり、会場をブラブラしていたりした。

原田九段の前には、お祝いの挨拶をする人たちが何人も並んでいる。

とてもいい雰囲気、暖かい雰囲気。

会も終わりに近づき、原田九段の謝辞が始まる。

その時、私はたまたま最前列近くにいた。ふと横を見ると、そこには羽生名人(当時も)ご夫妻。

お孫さん(遺墨展のお孫さん)から原田ご夫妻に花束が手渡された。

大拍手、大拍手。

この日、私の知り合いの人たちは、寄席に行ったり別件の用事があったりと、閉会後、他所にすぐ行かなければならなかったので、このあと飲みに行くことはできない。

受付近くでは、森下卓九段と天童「滝の湯」(竜王戦七番勝負が行われるホテル)の若女将さん(ミス山形)が談笑していた。この二人は、かなり前のNHK将棋講座でのコンビだ。微笑ましい。

一人になった私は、これからどうしようと思いながらニューオータニを出た。

そういえば二日酔いの関係で何も食べていない。

ニューオータニから歩いて10分の、麹町のインド料理店「アジャンタ」に行くことにした。アジャンタは、私の学生時代は九段下にあったのだが、その後、日本テレビ(当時)の隣に店を移した。

一人マトンカレーを食べながら、「今日はとても良い会だったな」とつくづく思った。

つづく