洋食レストラン「香港」は私は4年振り、懐かしい。バトルさんは飾られているプロレスの写真を興味深げに眺めている。銀髪鬼フレッドブラッシーが歯をヤスリで研いでいる写真、猪木の卍固め、ハルクホーガンの写真などなど。
ビールを注文し、頼むメニューを考える。この店は肉好きな人にはたまらないメニューが揃っており、あちこち目移りしてしまう。
結局、バトルさんはC定食(サーロインステーキ)900円、私はポークソテー(ライス、味噌汁、サラダ付き)950円を注文する。
「あの猪木の写真のインディアン・デスロックってかけられると痛いですよね」
「ハーリー・レイスがやってたフロント・インディアン・デスロックはもっと痛い」
「卍固めって、本当に痛いんですかね」
「猪木がやると痛いんでしょう」
料理が出てくる間、プロレスのどの技が効く効かないの話になる。バトルさんはプロレス好きだが、大学4年時の就職活動で全日本プロレスに合格した実績も持つ。最終面接はジャイアント馬場さんだったということだ。
料理が出てくる。分厚い肉と濃厚なソースとフライドポテトとナポリタン。
分厚い肉だけでも迫力満点なのに、フライドポテトとナポリタンが惜しげもなく沢山盛り付けられている。どうみてもプロレスラー仕様だ。
ゴルフでいうと、グリーン手前にボールがあるのに、ドライバーで思いっきり打ってくるような感じの全力投球。
美味しい、しかしお腹はパンパンになる。ポークソテーはどうにか完食。
バトルさんは他のメニューも気になるようで、トンカツ(600円)を追加注文した。わたしも一切れいただいたが、そこでギブアップ。バトルさんは完食。
バトルさんは、機会があればご家族をこの店へ連れて来ようと考えているようだ。
満腹感と満足感に浸りながら店を出る。時刻は14:15。
私達は腹ごなしに、「香港」から徒歩30秒のところにある「鉄道マニアの聖地」へ行くことにした。
つづく