竜王戦第7局、永世竜王が決まる最終局に相応しい、両者が死力を尽くした大熱戦だった。
これは率直な感想だが、今回の永世竜王を賭けた7回の戦いを経て、序列1位の竜王戦が、名実共に序列1位になれたのではないだろうか。
YAHOOトピックスには、早速「渡辺が羽生下し永世竜王に」の記事が載っている(12/18 20:00時点)。
史上初の、タイトル戦、3連敗後の4連勝。
将棋ファンからみれば、「金底の歩岩より固し」のような馴染みの格言が一つなくなってしまう以上のインパクト。
昨日も書いたが、将棋を知らない人達にも名前を知られるスターの誕生は、中長期的に将棋界にとって計り知れないメリットとなる。
私が子供の頃、将棋を知らない母から「将棋の木村名人と大山名人は、とても偉い人だ」と教わったことがある。昭和40年代前半のこの当時、世間一般の人は、木村義雄(元・名人)と大山康晴(当時の名人)の名前を誰でも知っていた。
「渡辺明」という名前を、将棋を知らない人達に、一時の流行ではなく、どのように浸透させるかが、将棋界にとっての課題となると思う。