女流アマ名人戦の歴史を調べてみた。
1968年に第1回が行われて今年は第41回。1975年だけ開催されなかった。
その間、30人の女流アマ名人が誕生している。
30人の中で女流プロ棋士になったのは13人。
( )内は女流アマ名人を獲得した年。
多田佳子女流三段(1969,71,73,74年)
兼田睦美 元・女流初段(1972年)
藤森奈津子女流三段(1978年)
林葉直子さん(1979年)
清水市代女流三冠(1983年)
林まゆみ女流二段(1990年)
中倉彰子女流初段(1991,92年)
千葉涼子女流三段(1993年)
岩根忍女流二段(1994年)
早水千紗女流二段(1995年)
熊倉紫野女流初段(2002年)
室田伊緒女流初段(2004年)
香川愛生女流1級(2005,6年)
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獲得回数では、
湯川恵子さん 5回
多田佳子女流三段 4回
中倉彰子女流初段 2回
棚田真由美さん 2回
香川愛生女流1級 2回
笠井友貴さん 2回
湯川恵子さんが女流アマ名人に5回なっていることは昔から知っていたが、こうやって表にしてみると、凄さがわかる。
それも、1976年、1981年、1984年、1987年、1988年という藤森、林葉、清水時代を間に挟む13期の間の5回だから百戦錬磨だ。
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酒を飲みながら将棋を指す会が大久保の居酒屋で行われた時のこと。
将棋を早目に切り上げ、湯川恵子さんと飲んでいると、隣のテーブルの妙齢の女性が話しかけてきてくれて親しく話をすることになった。
湯川恵子さんのことを
「湯川さんは女流アマ名人だったんですよ」
と紹介すると、その女性は急に感激して
「アマの名人ってスゴいじゃないですかー」。
「いえ、昔々のことだし、もう全然」と湯川さん。
「昔といっても、海に潜るんでしょう。それで名人なら大変なことよ」と妙齢の女性。
海女名人と勘違いをしているようだ。
「そうですよね、湯川さんが獲ってきたサザエは絶品でした」
と、私は、話を合わせてしまうのだった。