9月13日に開始した「一番好きな戦法は?」のアンケートにご投票いただいた方々に御礼申し上げます。
票数も固まったので、昨晩までの投票結果をもって最終結果としたいと思います。最終結果は次のとおりです。(投票数順)
=最終結果=
全投票数:147票
四間飛車(藤井システム含む) (31票/21.1%)
矢倉 (23票/15.6%)
対振飛車の居飛車(イビ穴含む) (17票/11.6%)
中飛車 (17票/11.6%)
三間飛車(石田流含む) (15票/10.2%)
角換わり系(腰掛銀、早繰り銀、棒銀 ) (10票/6.8%)
横歩取り(空中戦法、中座飛車を含む) (7票/4.8%)
右四間飛車 (5票/3.4%)
居飛車力戦形 (追加) (4票/2.7%)
相掛かり (3票/2.0%)
筋違い角 (2票/1.4%)
振り穴 (追加) (2票/1.4%)
風車 (追加) (2票/1.4%)
向かい飛車 (1票/0.7%)
右玉 (1票/0.7%)
阪田流3三金 (追加) (1票/0.7%)
鬼殺し (追加) (1票/0.7%)
カニカニ銀 (追加) (1票/0.7%)
ひたすら棒銀 (追加) (1票/0.7%)
袖飛車 (0票/0%)
ひねり飛車 (0票/0%)
好き嫌いなし (追加) (3票/2.0%)
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大分類では居飛車系が50.0%、振飛車系が47.2%、その他系が2.8%。
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アンケートを行う前の私の事前予想としては、四間飛車が一番人気かなと思っていたが、やはり21.1%の得票率で1位だった。
振飛車の中での得票率は45.6%。
2位は中飛車と予想していたが、2位は矢倉(15.6%)。
居飛車の中での得票率は31.9%。
昭和中期以来、四間飛車と矢倉はアマチュアにとっての二大人気戦法なのかもしれない。
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3位は対振飛車の居飛車(イビ穴含む)と中飛車 (11.6%)で、5位が僅差で三間飛車(石田流含む) (10.2%)。
このへんはほぼ同率と見ても良いかもしれない。
居飛車党の中の23.6%の方が、相居飛車よりも振飛車退治が好きとも読める。
現在流行の中飛車と三間飛車(石田流含む)は、ほぼ同じ人気。
中飛車の得票数+三間飛車の得票数≒四間飛車の得票数
ということになり、あらためて四間飛車の根強い人気を感じさせられる。
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6位から10位までは居飛車系。
角換わり系(腰掛銀、早繰り銀、棒銀 ) (6.8%)
横歩取り(空中戦法、中座飛車を含む) (4.8%)
右四間飛車 (3.4%)
居飛車力戦形 (追加) (2.7%)
相掛かり (2.0%)
なるほど、こういう順番なのかと思う。
角換わり系は激しい戦いになるので、振飛車党の私から見ても面白い将棋だ。
横歩取り、相掛かりは、指すにしても観るにしても、定跡を知らないと難しい面があるのかもしれない。
右四間、居飛車力戦形は得票数は少ないながらも、古来より根強い支持者がいる分野。
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筋違い角(1.4%)も古来より根強い支持者がいる分野。
筋違い角振飛車派と筋違い角居飛車派に分かれる。
また、筋違い角振飛車派の中でも四間飛車グループと向飛車グループに分かれる。
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筋違い角と同数が風車 (追加) 。
相手にするにはイヤな戦法だ。
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振り穴 (追加) と回答された方が1.4%。
美濃囲い振飛車と穴熊振飛車では、捌き方の感覚が変わるので、振り穴も一つの戦法として独立させる必要があるのかもしれない。
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向かい飛車と阪田流3三金 (追加) が1票ずつ。
プロでは角交換型向飛車が指されるが、アマではまだまだというところか。
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右玉が1票(0.7%)。
右玉は一度も指したことがない戦法。
振飛車を相手に右玉というのも、振飛車にとっては厄介な存在だ。
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鬼殺し(追加)も1票。
大きくは三間飛車に分類される戦法だが、鬼殺しは奇襲戦法の代表格。
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カニカニ銀 (追加)も1票。
中央突破志向型居玉中飛車。決まると恐い。
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ひたすら棒銀 (追加) も1票。
角交換型ではない棒銀も多く指される。
升田流急戦矢倉も、基本は棒銀の考え方だったと思う。
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袖飛車とひねり飛車が0票。
袖飛車に票が入らないのは予測がついたが、ひねり飛車が0票なのは、やや意外と思う気持ち半分、やっぱりと思う気持ち半分。
昔はタテ歩取り戦法と呼ばれて、一時は先手必勝の戦法かと言われていたこともあった。
自分の意志だけではひねり飛車にできないことも影響があるのかもしれないが、プロの対局でも今世紀に入ってからあまり聞かなくなっている。
時代の流れの逆風を最も受けているのがひねり飛車なのかもしれない。
昭和40年代、腰掛銀と横歩取りは斜陽戦法と呼ばれていた。相掛かりに至っては戦前の戦法だった。
戦法の変遷は面白い。
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好き嫌いなし (追加) が3票。
私は石田流と向飛車しか指さないという極端な棋風だが、勝ち負けを考えずにいろいろな戦法を試せるようになったら、将棋の楽しさが一気に膨らむのではないかと思うようなこともある。
そのようになれるのはいつの日のことか…