この20年間で、タイトル保持者が何人いたのか調べてみた。
20年間でのタイトル獲得・防衛数は次の通り。
羽生善治二冠 75
佐藤康光王将 13
谷川浩司九段 11
渡辺明竜王 9
森内俊之名人 9
久保利明九段 5
郷田真隆棋王 4
丸山忠久九段 3
藤井猛九段 3
深浦康市九段 3
中原誠十六世名人 1
米長邦雄永世棋聖 1
屋敷伸之九段 1
三浦弘行八段 1
広瀬章人七段 1
20年間で15人ということになる。
思ったよりも少ない感じがする人数だ。
とは言え、羽生二冠が140タイトル戦番勝負中75回と、半分以上占めているので、このような人数になるのかもしれない。
この20年で見れば、平均で、羽生3.75冠王。
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今世紀(11年間)分でも集計してみた。
羽生善治二冠 33 (シェア 42.9%)
佐藤康光王将 10 (シェア 13.0%)
渡辺明竜王 9 (シェア 11.7%)
森内俊之名人 9 (シェア 11.7%)
久保利明九段 5 (シェア 6.5%)
深浦康市九段 3 (シェア 3.9%)
谷川浩司九段 3 (シェア 3.9%)
郷田真隆棋王 2 (シェア 2.6%)
丸山忠久九段 2 (シェア 2.6%)
広瀬章人七段 1 (シェア 1.3%)
この11年で10人の棋士がタイトルを保持していたことになる。
この期間では、平均で羽生三冠王。
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この20年を5年単位で集計すると次のようになる。
1992年度~1996年度(5年間)
羽生善治二冠 25 (シェア 71.4%)
谷川浩司九段 5 (シェア 14.3%)
中原誠十六世名人 1 (シェア 2.9%)
米長邦雄永世棋聖 1 (シェア 2.9%)
郷田真隆棋王 1 (シェア 2.9%)
佐藤康光王将 1 (シェア 2.9%)
三浦弘行八段 1 (シェア 2.9%)
羽生七冠誕生(1995年度)をはさんだ5年間、平均で羽生五冠王。
ものすごい勢いでタイトルを獲得・防衛していたことがわかる。
時代が変わった節目とも言えるだろう。
今年になってタイトルを奪取した郷田真隆棋王と佐藤康光王将の名前がこの時期にあることも印象的だ。
1997年度~2001年度(5年間)
羽生善治二冠 21 (シェア 60.0%)
佐藤康光王将 3 (シェア 8.6%)
谷川浩司九段 3 (シェア 8.6%)
藤井猛九段 3 (シェア 8.6%)
郷田真隆棋王 2 (シェア 5.7%)
丸山忠久九段 2 (シェア 5.7%)
屋敷伸之九段 1 (シェア 2.9%)
この時期に、羽生世代の丸山名人、藤井竜王が誕生する。羽生世代以外は、谷川九段と屋敷九段のみ。
2002年度~2006年度(5年間)
羽生善治二冠 15 (シェア 42.9%)
森内俊之名人 7 (シェア 20.0%)
佐藤康光王将 6 (シェア 17.1%)
渡辺明竜王 3 (シェア 8.6%)
谷川浩司九段 3 (シェア 8.6%)
丸山忠久九段 1 (シェア 2.9%)
それまで無冠の帝王といわれた森内名人が本領を発揮。
渡辺竜王の誕生もエポックメイキング。
2007年度~2011年度(5年間)
羽生善治二冠 14 (シェア 40.0%)
渡辺明竜王 6 (シェア 17.1%)
久保利明九段 5 (シェア 14.3%)
佐藤康光王将 3 (シェア 8.6%)
深浦康市九段 3 (シェア 8.6%)
森内俊之名人 2 (シェア 5.7%)
郷田真隆棋王 1 (シェア 2.9%)
広瀬章人七段 1 (シェア 2.9%)
深浦九段、久保九段の台頭と広瀬七段の登場。しかし、最後は羽生世代がタイトルを取り戻している。羽生世代と渡辺竜王の盤石の体制。
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羽生二冠の、2002年からの5年間と2007年からの5年間のタイトル保有率がほとんど変わっていないのが凄いところだ。