将棋文化検定受検日記「調布の街に男涙のブルースを」 (中編)

14:38

9問目の答えが分からないのは気になったが、まあまあ快調かなと思いながら2ページ目を開く。

2ページ目と3ページ目を見て、心が急に暗くなった。

14:39

教室に差し込む陽光の中、冷や汗が出てくるような思いにとらわれた。

駒台の問題、江戸時代の大名家の婚礼具の問題、江戸・明治期のお馴染みではなさそうな問題などが目に飛び込んできた。

14:40

全部見てはいけない・・・ 2ページ目と3ページ目の問題をひと通りながめるとパニックになりそうなので、心を少し落ち着けて、順番に問題に取り組む。

将棋文化検定、わからない問題はどんなに長い時間考えても、正解は導き出せない。

ある意味、日本史や世界史の3択問題と同じで、知っていたか知らなかったかで正誤が決まる。

とりあえず、自信のない問題は答えを選択した後に印をつけて、時間が余ったときの見直しの対象とする。

14:41

知っていることが質問されている問題はすぐに答えを選択することができるが、そうではない問題は悩む。

本で読んでいたことでも、その部分を流し読みにしていて頭の中に入っていない事柄などは一番悩む。

14:55

前日にやった江戸時代中心の一夜漬けが、ほとんど空振りだったことを実感する。

ヤマが見事にはずれた形だ。

ヤマを張っても意味がないほど将棋の世界は幅広く奥深い。

逆に、ヤマを張った部分が自分の知識になったのだから良しとしよう。

こういう機会がなければ、初世名人から十一世名人のことを能動的に知ろうとは思わなかっただろう。

14:56

それにしても、歴代名人の図式集の名称は覚えたつもりだったのに、徳川家治の図式集の問題が出たのには参った。

王道の一夜漬けをやったつもりだったが、徳川家治は盲点だった・・・

それ以外にも、

駒台が創られるヒントとなったものは何か、

大名家の将棋盤を含む婚礼具の名称、

非常に微妙な状況での将棋のルール、

天野宗歩を評論した明治の有名人は誰か、

この将棋の俳句の作者は誰か、

ある将棋用語の英訳、

など、3択とはいえ、私が答えられないような難問揃い。

14:57

40問の3択問題に重いしこりを残しながら、記述式の問題へと移る。

41問目から45問目までは一つの答えを記入、46問目から50問目までは二つの答えを記入する。

41問目。記述式は幸先の良い出だし、と思われたが、早くも42問目でつまずく。

「名人就位式で渡されるのは推戴状、竜王就位式での表彰状の名称は?」

2分考えて、もしかして推挙状だったかなと思ったが、自信がないので次の問題へ。(結局、この問題は間違う)

43問から47問までは快調な推移。

48問目(だったと思う)で私のシャープペンが止まる。

私の中に、この日で一番の衝撃が走ることになる。

(つづく)