2014-06

観戦記

羽生善治竜王(当時)の観戦記(後編)

将棋マガジン1990年7月号、羽生善治竜王(当時)の第48期名人戦〔中原誠棋聖-谷川浩司名人〕第3局観戦記「突然の失速」より。 第3局まで  第1局は相掛かり、第2局は角換わりとお互いに先手を持った方が得意戦法で勝ち、まずは無難なスタートだ...
観戦記

羽生善治竜王(当時)の観戦記(中編)

将棋マガジン1990年7月号、羽生善治竜王(当時)の第48期名人戦〔中原誠棋聖-谷川浩司名人〕第3局観戦記「突然の失速」より。 名人王位・谷川浩司の強さ  谷川名人の強さは何と言っても「光速の寄せ」と言われている凄まじい終盤力だろう。そして...
観戦記

羽生善治竜王(当時)の観戦記(前編)

将棋マガジン1990年7月号、羽生善治竜王(当時)の第48期名人戦〔中原誠棋聖-谷川浩司名人〕第3局観戦記「突然の失速」より。  春は名人戦の季節。  多くの棋士がのんびりと過ごすこの時期に選ばれた二人の男が死力を尽くして戦う。  「名人」...
随筆

駆逐された『新定跡』

将棋世界1994年7月号、東公平さんのシナモノエッセイ「自転車」より。  升田幸三少年は、来客の自転車を無断で借りて遊んでいた。坂道で猛烈なスピードが出たが、なんとブレーキがこわれていて「受けなし」に陥り、ついに岩に激突、片足を骨折する。「...
観戦記

最強の盤外作戦

原田史郎(中平邦彦)さんの第36期王位戦第4局〔羽生善治王位-郷田真隆五段〕観戦記より。 1996年の将棋ペンクラブ大賞観戦記部門大賞の作品。  風が舞うように、羽生王位が対局室に入ってきた。開始七分前である。部屋中にピリッと緊張が走る。 ...