将棋マガジン1996年1月号、読者から棋士への質問コーナー「直撃!!棋士の秘密」より。
質問 キングスの実力は?
棋士野球部「キングス」には、どんな棋士が参加していますか?また、実力はどのくらいですか?
キングス監督・中川大輔六段からの回答
まず中田宏六段で、外野守備の要です。また、真田五段は、投手をはじめどのポジションもこなします。飯塚四段には一発があります。屋敷六段は外野守備、特に球際の強さに定評があります。藤井六段は会計がうまいです。中田功五段は強肩です。森内八段も肩が強く、また一発があります。また、最近北浜四段も入りました。また、女流棋士では中倉姉妹がマネージャーとして来てくれています。
だいたい、月平均5試合のペースで試合をしていますが、最高で週に4試合したこともあります。勝率は、一応5割、といったところでしょうか。今年から渋谷区の大会に出始めたのですが、まだ一度も勝っていません。したがって、1996年の目標は当然「1回戦突破」です。
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月平均5試合というと、かなりのペース。
それに練習もあるだろうから、かなり真面目な野球部ということになるのだろう。
キングスは若手棋士、奨励会員がメンバーだった。
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キングスができたのはかなり前。
1960年代は、加藤一二三九段や二上達也九段も部員だったことがある。
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キングスの名付け親は剱持松二九段。
何年も野球部から四段が誕生できなかった時期もあったという。
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この4年前は佐藤康光五段(当時)と郷田真隆四段(当時)もメンバーだったが、この時にはやめていたようだ。
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「藤井六段は会計がうまいです」
藤井猛六段(当時)だけがネタになっているのが可笑しい。
藤井六段は、1995年9月に婚約発表をしたばかりで、奥様と知り合ったのも真田圭一五段(当時)が慶応大学の囲碁部の女性たちをキングスの合宿に招待したのがきっかけ。
タイミング的に、ネタにされても無理はない時期だったに違いない。