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「お金はいらないからタイトルを取らないでくれ」

将棋マガジン1992年12月号、鈴木輝彦七段(当時)の「方丈盤記」より。  最後はプロの負けた時の過ごし方を書いてみたいと思う。  よく「負ける30分前には気持ちの整理をつけているから投げる時はそれ程でもない」と言われているが、果たしてそう...
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盤上に熱いコールタールを流し込むような、いがらっぽい手

将棋マガジン1990年2月号、奥山紅樹さんの「棋界人物捕物帖 森信雄五段の巻」より。  まるで盤上に熱いコールタールを流し込むような、いがらっぽい渋い棋風。かつて私は「森将棋の終盤にはヨイトマケの歌が聞こえる」と書いたことがある。工事現場の...
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お風呂から出られなくなった三人

24年前の今頃の出来事。 将棋マガジン1988年7月号、記事下「若手棋士こぼれ話」より。 羽生五段、森下五段、森内四段、中川四段、先崎四段の若手棋士5名が、春休みに一緒に九州を旅行した。本当は6名の予定だったのだが、最初にこの旅行を計画した...
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「負ける数は他の人と変わりませんから」

将棋マガジン1992年6月号、鈴木輝彦七段(当時)の「方丈盤記」より。「散る桜 残る桜も 散る桜」 花見の季節になると思い出す好きな句だ。  桜ほど日本人の心に合う花もない。冬の枯れ木にあれ程見事な花を想像する事はできない。「木中の花」の故...
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泣ける日記

将棋マガジン1992年7月号、奥山紅樹さんの「艶麗なるパンダにあらず(下)」より。 高群佐知子女流初段の、ある日の日記―。  ×月×日 負けた。この負けは大きいなんてものじゃない。超スペシャル・ショック。  家に帰るなり父に「今までなにやっ...