将棋ペンクラブ幹事の鷲北さんが、新しく出版社を立ち上げた。
鷲北さんは、学術系の出版社に勤務していたが一年前に独立。双峰社という出版社を最近つくった。
双峰社は学術書の出版社だが、発刊一冊目は将棋関係の本で
井口昭夫 将棋観戦記選集(上) 。
鷲北さんには、昨年5月に亡くなった井口昭夫さん(元毎日新聞編集委員、元将棋ペンクラブ代表幹事)の観戦記集を作ろうという思いが以前よりあった。そしてそれが今回実現した。
井口昭夫さんは、名人戦が1976年に毎日新聞に移管された時の担当者。
将棋・囲碁の観戦記者としても活躍し、第1回将棋ペンクラブ大賞観戦記部門大賞を受賞している。
将棋ペンクラブは、河口俊彦七段、東公平さんから引き継ぐ形で、故・大竹延さん、湯川博士さんとともに代表幹事となり、将棋ペンクラブの運営を長らく支えてこられた。
温厚な雰囲気のとてもいい方だった。
「井口昭夫 将棋観戦記選集(上)」は6月24日の発刊。
井口さんが1997年まで約20年間に渡って手掛けた名人戦とA級順位戦の観戦記280本の中から、14作品を精選。
最終選考委員の山口瞳氏が「出来の良い短編小説のようだ」と評した第1回将棋ペンクラブ大賞受賞作も含まれている。
また、7月下旬発刊の下巻も同様に14作品が収録されている。