私は、今年の5月に行われた「中井塾・一般体験会」を受講したので、私の将棋の師匠筋にあたるのは中井広恵天河だ、と自分で勝手に思い込んでいるのだが、今日は植山悦行七段と中井広恵天河の結婚記念日だ。
平成元年11月11日の一並びの日に挙式が行われたので、今年は結婚20周年。
20周年をお祝いして、近代将棋1989年7月号から当時の関連記事を見てみたい。
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植山五段と中井女流名人が婚約発表[グラビア]
かねてからうわさの高かった植山悦行五段と中井広恵女流名人の婚約が整い、5月12日、東京将棋会館で記者会見が行われた。写真左から佐瀬勇次八段(両人の師匠)、植山五段、中井さん、斎藤栄氏(推理作家・媒酌人)。結婚式は11月11日、新宿のヒルトンインターナショナルで。
直子の将棋エアロビクス[女流王将 林葉直子]
「よかったネ」
私の言葉に彼女はさもうれしげに顔をクシャクシャにした。
5月12日、中井広恵女流名人と植山悦行五段がめでたく婚約発表。
たくさんの人に祝福されてほんとうに幸せそうだった。
「ヒロベエ」
「お兄ちゃん」
と呼びあう二人。
(中略)
私が彼女の微妙な変化に気づいたのは、4、5年前。
「好きな人、いるんじゃないの?」
と、さりげなく尋ねると
「へへ、誰だかわかる?」
と、ちょっぴり赤くなって、まぶしそうに私を見る彼女。
ははぁん、じゃ彼だ!
私の直感は私に叫ばせた。
「植山先生!」
「あはっ。当り!」
耳まで赤くなって彼女はうなずいた。
(中略)
挙式は平成元年11月11日と一並びのめでたい日に行われるという。
「いい、いい、いい、いい!」…か。
だったらとばかりに私は広恵に言った。
「広恵が一並びなら、私は22歳で平成2年2月22日に結婚してやるから!」
(中略)
どうだ!広恵。
盤外でも私はよきライバルだぞよ。
(中略)
「お祝いは何がいい?」
「んーとネ、レンジ」
「ゲ、高いよ」
「安いのでいいよ」と広恵ちゃん。
「でも、ま、いいか……」
危うく女流王将をご祝儀として持っていかれそうだったのだから、レンジぐらい安い安い……
(以下略)
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近代将棋の同じ号には、炬口勝弘さんのフォトエッセイ、現代女流ライバル物語「果てしなき南北戦争」林葉女流王将VS中井女流名人が載っている。
中井広恵天河と林葉直子さんは、よきライバルであり大親友だった。
結婚20周年記念日にあたる今日、中井広恵女流六段は、マイナビ女子オープンで斎田晴子女流四段と対決する。(→中継)