「イメージと読みの将棋観」の創成期、第5回。
将棋マガジン1996年6月号、青島たつひこ(鈴木宏彦)さんの「佐藤康光&森内俊之の何でもアタック」より。
森内「△3四歩と突かれて困るでしょう。△3四歩▲7九角。これではあまり、すぐには負けないけど、作戦負けしそうです」
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この図面だけは二人の見解が分かれた。
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佐藤「これに対する最善手はおそらく△3四歩。以下▲6八飛△8四歩▲6六歩△8五歩▲7六歩△8六歩▲同歩△同飛▲7七角△8六歩として、このあと先手は▲6七銀~▲8八飛で8筋逆襲を狙う。一局の将棋」
鈴木宏彦さんも、「乱戦志向の人なら、絶対に試してみる価値あり」と書いている。
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このような手順を思いつく佐藤康光九段が、その10年後に変形振飛車を指すのは、必然的なことだったのかもしれない。
(図面の符合が先後逆になっていますが気にしないで下さい)