絶句する瞬間

将棋マガジン1995年11月号、鹿野圭生女流初段(当時)の「タマの目」より。

近鉄将棋まつり

森安女流初段「あら、鹿野さん。「ねぇねぇ、今日は畠田理恵さんが来てるんだって。あーぁ、カメラ持って来てたらよかった」

タマ「あら、私カメラなら持って来てますよ」

森安「まぁ、そうぉ。じゃあ一緒に写真撮って、私、ミーハーよ」

タマ「はぁ、じゃあはいチーズ」

森安「ありがとう」

タマ「あのぅ、私も撮ってもらえます?」

森安「あら、鹿野さんもミーハーだったとは知らなかったわ」

タマ「すいません、写真お願いします」

畠田理恵「ええ。あのぅ、鹿野さんですか? いつもタマの目読ませてもらってます」

タマ「エッ……(絶句)」

(以後、固まって何もしゃべれなくなってしまったタマである)

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エに濁音がついたような「エッ……」だったのだろう。

羽生善治六冠(当時)と畠田理恵さんの婚約が発表された直後の頃の話だ。

求む久保、畠山

将棋マガジン1995年4月号、鹿野圭生女流初段(当時)の「タマの目」より。

2月3日(書道)

神崎六段「今日は人、少なそうやなあ。対局多いし、神戸の人来えへんやろし」

タマ「でも矢倉君(四段)をしつこく誘っといたから来るかも」

神崎「先月、”書道部求む、矢倉、久保”って棋士室に貼っといたからなあ」

タマ「あ、ヤグ(矢倉)ちゃんが来た。勧誘成功!!」

神崎「じゃあ鹿野さん、来月は、なんて書いてはっときます?」

タマ「求む、久保、畠山にする?」

神崎「そんだけじゃぬるいでしょう。よっしゃっ!! ”書道部、求む久保、畠山。矢倉10級間近”でどうです」

タマ「いい、いい、いい。さっそく書くね」

(最初は、求む新入部員だった書道部の貼り紙だが、だんだん名指しになったりしてエスカレートしているのだ)

矢倉四段「ウワーッ。書けば書く程うまくなっていく。このまま続けたらどうなんねやろ」

タマ「ウーム、平和なやつ」

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名指しの募集貼り紙、非常にダイナミックな発想だ。

何かに応用できるだろうか。

試してみよう。

   

将棋ペンクラブ会員求む、菊池桃子さん[E:shine]

   

、、、難しいかもしれない。

棋士室での質問

将棋マガジン1995年11月号、鹿野圭生女流初段(当時)の「タマの目」より。

質問

阿部六段「有森さん、この将棋ここでこうやったら、どう指すんですか」

有森六段「なんや、ワシの棋譜やんか」

阿部「ウン、感想戦ではどう言うてました?」

有森「……知るか」

ギャラリー一同「???」

有森「内緒や!!」

阿部「なんでェ!?」

有森「なんでワシ、明日の対局相手に教えたらなアカンネン。あんた、明日そうやって来たら困るがな」

(ギャラリー爆笑しながら納得)

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有森浩三六段(当時)も阿部隆六段(当時)も、非常にいい味を出している。

ツッコミ系の二人ならではの会話だ。

阿部六段の「なんでェ!?」が超絶妙。

王座戦第1局対局場「ホテルメトロポリタン仙台」

渡辺明王座に羽生善治二冠が挑戦する王座戦の第1局は、仙台市の「ホテルメトロポリタン仙台」で行われる。→中継

ホテルメトロポリタン仙台は、1988年に開業されたJR東日本グループのシティホテル。

仙台駅から徒歩1分、ほとんど駅に隣接するような形となっている。

〔ホテル内のレストラン〕

ホテル内のレストランの主な昼食メニューは次の通り。

◯旬菜グリル&カフェ「セレニティ」

カレーランチ¥1,900 セレニティオリジナルカレー 。今月は小海老とグリーンピースの焼き野菜のカレー

パスタランチ¥1,900 月替わり旬のパスタ。今月は豚バラ肉のポモドーロ

セレニティランチ¥2,000 鮮魚または肉のグリル

スペシャルランチ¥2,200 贅沢な牛フィレ肉のグリル

◯日本料理・鉄板焼き「はや瀬」

鰻重¥4,000 小鉢・鰻重・吸物・香の物・甘味

造里御膳¥3,400 小鉢・造里盛り合わせ・煮物・食事・甘味

竹篭御膳¥3,000 小鉢・造里・煮物・焼物・揚物・食事・甘味

天ぷら御膳¥2,300 小鉢・煮物・天ぷら盛り合わせ・食事・甘味

お好み御膳「ぼん天丸」¥2,800 小鉢・煮物・旬菜サラダ・食事・甘味

◯中国料理「桃李」

海鮮あんかけセット¥1,700

五目あんかけセット¥1,700

豚肉細切りあんかけセット¥1,700

海老あんかけセット¥1,700

それぞれ、焼きソバ・揚げ焼きソバ・スープソバ・かけご飯から選ぶことができる。蒸し点心と杏仁豆腐付。

担々麺セット¥1,700

蟹肉入りチャーハンセット¥1,700

五目入り登米産ひとめぼれのチャーハン¥1,620

〔昼食予想〕

牛タン丼があれば渡辺王座が絶対に注文しそうだが、ホテルのメニューにはなさそうだ。

(→利休の牛タン丼

今回は焼きそば対決と読んでみたい。

渡辺明王座・・・五目あんかけ焼きそば

羽生善治二冠・・・海鮮あんかけ焼きそば

    

日本料理「はや瀬」・・・朝定食

名人戦前夜祭の舌戦

将棋マガジン1995年7月号、萩山徹編集長の編集後記より。

森下「毎日新聞に『カナリアがオウムと戦う世紀末』という川柳が載っていましたが、私の相手もオウム並みです」

羽生「私はオウムではなくハブです。まあ、毒もありますが、それは盤上だけですから」

 名人戦第3局前夜祭席上、両対局者の当意即妙のやりとりに詰めかけたファンは拍手喝采でした。

(以下略)

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1995年の名人戦は、羽生善治名人と森下卓八段の戦い。

名人戦第3局に先立って、ファン公開の前夜祭が5月2日に赤坂プリンスホテルで行われた。

この時点で、羽生名人の2連勝。

この頃の時代背景を見ておく必要がある。

3月20日 オウム真理教による地下鉄サリン事件発生

3月22日 警視庁がオウム真理教に対する強制捜査を開始

3月30日、国松孝次警察庁長官(当時)狙撃事件

4月8日  林郁夫逮捕(サリン散布実行犯)

4月12日 新実智光逮捕(林郁夫の送迎役)

4月23日 教団幹部 村井秀夫刺殺事件

4月26日 遠藤誠一逮捕(サリン製造役の指示・製造)

4月26日 土谷正実逮捕(サリン製造時の助言・製造)

5月15日~17日 麻原彰晃をはじめとする教団幹部10名を逮捕

今思い出しても、許せない事件だ。

前夜祭が行われた5月2日は、麻原彰晃の逮捕2週間前のタイミング。

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3月22日のオウム真理教施設強制捜査の際に、機動隊が有毒ガスに敏感なカナリアを連れて行ったことから、『カナリアがオウムと戦う世紀末』という川柳が生まれたのだろう。

森下八段の絶妙なあいさつ。

羽生六冠の切り返しも見事。

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盤上の毒。

パッと思いつくのは、と金。マムシのと金と言われるくらいだ。

羽生将棋に関して毒というと、やはり羽生マジックなのだろう。

じわじわと体中に毒が回るという印象だ。

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この前夜祭でのやりとりは、ほのぼのとしたものだが、その逆を行くのがプロレス界。

緊張感漂う控え室。

アナウンサー「若い者に胸を貸すわけにはいかないと言われていましたが、これはどういうことでしょう」

(中略)

アナウンサー「もし負けるということがあると、これは勝負は時の運という言葉では済まなくなりますが」

猪木「出る前に負けること考えるバカいるかよ!」

猪木、アナウンサーに平手打ち。

猪木「出てけ、コラァー」

もう一方の控え室。

蝶野「つぶすぞ今日は。よく見とけ、ゴラァ」

(以下略)

のような展開。

大山康晴名人-山田道美八段戦の前夜祭があったとしたら、平手打ちは当然出ないとしても、ゴラァは出ないとしても、やや似た雰囲気になったかもしれない。


YouTube: 【格闘技】(プロレス) 猪木 アナウンサーをビンタ 橋本「時は来た」←蝶野爆笑こらえる