村山聖六段(当時)の自戦記より

今朝、夢を見た。

森信雄七段のヨウムの金太郎が私になついてきて、話しかけてくるのである。

そして金太郎が、掌に乗ってくる。

羽毛がとても良い手触り。

「はじめてヨウムをさわりました」

と喜んで誰かに言ったところで夢は途切れている。

—–

将棋マガジン1992年4月号、中原誠名人の「自然流VS若手 激闘12番」より。

 村山君は22歳の若さだが、早くから注目されていた。とくに終盤の読みに定評がある。

 惜しいことに、病弱で本来の才能が十分に発揮できないようだ。

 彼が最近、毎日新聞夕刊の順位戦自戦記で次のように書いているのを読み、あれでは大変だな、という感じがした。少し引用させていただく。

「ジッと目を閉じて、手も足もまったく動かさない。

 そしてだんだん手も足もシビれて来る。

 しかしジッとしている。

 目を開けると疲れて来るので目を開けない。

 そして心の中でつぶやく、治れ、治れと。

 軽く首を動かし時計を見る。

 食事の時間だ。手を動かしパンを食べて薬を飲む。

 夜になった。

 眠る前に検査をする。良くならない。

 朝になった。そしてジッとしている。(第3譜)」

 そういう悪条件を克服して頑張っている。

(以下略)

—–

8月8日は村山聖九段の命日だった。

村山聖九段が亡くなってから14年。

師匠の森信雄七段が、写真ブログ「森信雄の写真あれこれ」の一昨日の記事で、現在の思いを語っている。

本当にジーンとくる文章だ。

2008年8月8日

また、「聖の青春」を読み直したくなってくる。

     

聖の青春 (講談社文庫) 聖の青春 (講談社文庫)
価格:¥ 730(税込)
発売日:2002-05-07