K君「いや、鹿野さんも鬼の中では美人ですよ」

将棋マガジン1993年5月号、鹿野圭生女流初段(当時)の「タマの目」より。

節分の日

タマ「今日は節分やんか」

K君「皆で豆まきでもしますか」

本間四段「ちょうど鬼もあるし」

K・本間”チラッ”

タマ「何でウチの方見んねん」

K君「いや、鹿野さんも鬼の中では美人ですよ」

タマ「ほめてんの、それ」

K・本間「ほめとる、ほめとる」

タマ「絶対うそや~」

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K君は奨励会員なのだろう。

この頃の関西の奨励会員でKがイニシャルとなるのは、

久保利明三段、小林裕士1級、川本綱輝1級の三人。

久保三段は、この1ヵ月後、四段に昇段するほどの注目度だったので、K君とは書かれないだろう。

そして、この後の号でも「タマの目」に登場してくるのが小林裕士1級(現七段)。

これらのことを総合的に考えると、K君は小林裕士1級であった可能性が非常に高い。

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ところで、一般的に、親しい間柄の女性に対して「◯◯さんも鬼の中では美人ですよ」というのは誉め言葉になるのだろうか。

関西弁だと誉めている割合がやや強そうに聞こえるかもしれないが、標準語となると非常に微妙に聞こえるような感じもする。

話の前後関係や間合いにも影響されそうだ。

かなり難しい問題であることは間違いない。