将棋世界1990年9月号、青島たつひこさん(鈴木宏彦さん)の「駒ゴマスクランブル」より。
酔っ払って、芦ノ湖の周りで大騒ぎして、湖の魚たちにひんしゅくをかったのは、この私です。
7月11日から3日間、箱根で将棋連盟テニス部の合宿が行われた。参加したのは、高橋道雄九段、田丸昇七段、富岡英作六段、森内俊之五段、植山悦行五段と中井広恵女流王位、斎田晴子女流初段、高群佐知子女流初段、神田真由美女流初段、奨励会の北島三段、中座三段、それに将棋連盟職員数名という豪華メンバー。
富岡幹事の熱の入った指揮により、練習、試合、宴会、花火大会、トランプ大会・・・と、スケジュールは滞りなくこなされていった。
宴会の席で、斎田晴子、高群佐知子の両女流棋士を両わきにはべらせた富岡幹事。胸を張って、「これは、自然の流れです」。周りからは、自然のブーイングが起こっていた。
試合に勝ったベスト3
高橋九段、高群初段、北島三段
雨の中で粘ったベスト3
植山五段、森内五段、中座三段
もてていた男性ベスト3
富岡六段、北島三段、中座三段
もてていた女性ベスト3
斎田初段、高群初段、神田初段
一部にもてていた男性
高橋九段、植山五段
一部にもてていた女性
中井女流王位
お金を稼いだベスト3
中井女流王位、富岡六段、森内五段
お金を取られたベスト3
植山五段ただ一人
ちょっぴり雨の多かった3日間、お疲れさまでした。
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森内俊之五段(当時)は、前年の12月に行われた奨励会マラソン大会に出場し、見事に優勝している。優勝賞金は20,000円だった。
また、関東若手棋士・奨励会員の野球チーム「キングス・ジュニア」にも所属しており、この当時の森内名人は、積極的にスポーツをやっていたようだ。
そういった流れでのテニス部合宿。
青春だ。
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私も20代の頃は、年に1回以上のペースで、同じ会社の人達などと河口湖や山中湖近辺にテニス旅行をしていたことがある。
ある年のこと。
メガネが邪魔に感じられたので、メガネをはずしてテニスをしていた。
とても晴れている土・日だった。
明けて月曜日。
出勤すると、いろいろな人に「まるでパンダだよ」と笑われた。
ちょっとは気になっていたのだが、私の目の周りが、パンダの目の周りのようになっていたのだった。
メガネのレンズの形をした日焼け・・・
パンダの目の周りは黒いが、私の目の周りは真っ赤。
メガネのレンズは、紫外線やもろもろの光線をカットするように作られている。
そのため、メガネのレンズが覆っている肌は非常に過保護になっているわけで、同じように太陽に当たると、その部分だけが他の部分よりも早く、かつ深く日焼けしてしまう。
たしかに、あの時ばかりは自分でも、本当にパンダみたいだと思った。