今日はNHK将棋講座2013年7月号の発売日。
◯表紙は佐藤天彦七段。
◯グラビアは、
・4月14日に行われた職団戦に将棋フォーカスチームが出場したときの模様。
・渡辺明NHK杯選手権者
◯「棋士道 ~弟子と師匠の物語~」は小林宏七段による師匠 故・真部一男九段との思い出。
10歳しか年が離れていない師弟。小林宏七段が、師弟の良き関係、真部一男九段の魅力、をとても印象深く描き出している。絶対に面白い。
◯女流棋士リレーエッセイは、室田伊緒女流初段。夫(囲碁の井山裕太五冠)との生活を通して描かれる将棋と囲碁の世界の相違点が興味深い。
◯鈴木大介八段の「鈴木大介の振り飛車のススメ」、今月は、大駒を華麗に捌くがテーマ。初級者にもわかりやすく、有段者が見ても知識の整理に役立つような内容だ。
◯山岸浩史さんによる「渡辺明はなぜ強いのか・前編 -NHK杯選手権者インタビュー-」
前期のNHK杯決勝戦の観戦記を担当した山岸浩史さんが、インタビューを通して渡辺明NHK杯の強さに迫る。谷川浩司九段、羽生善治三冠との棋風との比較を行いつつ渡辺将棋を浮き彫りにする山岸流のアプローチが面白い。
◯アラカルト 将棋の周辺ガイドは「振り飛車のススメ」実戦編
職団戦でのつるの剛士さん、岩崎ひろみさんの戦いの模様。
◯佐藤天彦七段の、『貴族』天彦がゆく。ファッションに興味を持ったきっかけとファッションに対する考え方が述べられている。観戦教室も自戦記風でとてもわかりやすい。
◯後藤元気さんの「渋谷系日誌」。昔から親しい浦野真彦八段と中田功七段の会話が発端となる村山聖九段の思い出話と、それを村山九段の弟弟子にあたる大石六段に聞かせる中田七段。とてもいい光景。12歳の男の子から送られてきた渡辺竜王、森内名人、羽生三冠の似顔絵も大傑作。
◯リバイバル NHK杯伝説の名勝負は、2004年度決勝、羽生善治四冠-山崎隆之六段戦、故・田辺忠幸さんによる観戦記「山崎うれしい初優勝」。
◯棋戦プレイバックは、松本哲平さんによる王将戦七番勝負の模様。
◯NHK杯戦観戦記 (1回戦) 敬称略
中田宏樹八段-佐々木勇気四段 「ほろ苦いデビュー戦」 内田晶
中川大輔八段-松尾歩七段 「胸を高鳴らせて」 大川慎太郎
大石直嗣六段-浦野真彦八段 「終盤のハプニング」 自戦記 浦野真彦
佐藤天彦七段-山崎隆之七段 「山崎流急戦矢倉の戦い」 私
ということで、今月号は私が書いた観戦記(佐藤天彦七段-山崎隆之七段戦)が掲載されています。
私は、特に1回戦では敗れた棋士のことを多めに書く傾向があります。
勝った棋士は2回戦以降の観戦記にも登場しますが、負けた棋士のファンの方から見たら、応援している棋士が今期のNHK杯戦観戦記で登場するのは1回だけ。
そのような意味でも、今回は山崎隆之七段の濃度が高い観戦記となっています。
山崎七段の普段のメガネと対局用のメガネの違い、対局前の控え室での山崎七段と佐藤天彦七段の動きや様子なども書こうと思っていたのですが、それらのエピソードを割愛せざるをえないほど、いろいろと書くことがありました。
NHK将棋講座2013年7月号、面白い記事が満載ですので、ぜひご覧ください。
NHK 将棋講座 2013年 07月号 [雑誌] 価格:¥ 530(税込) 発売日:2013-06-15 |