将棋世界1994年12月号、神吉宏充五段(当時)の「対局室25時 in 関西将棋会館」より。
いやいやびっくりした。この対局室25時って、丸4年もやっとったんですねえ。今回で最終回になるんやけど、何か感慨深くて、ちょっとブルーが入っとります。
思えば将棋界もこの4年は激動の周期やったですなあ。羽生名人をはじめとする若手の台頭、女流棋士の市民権、カンキのお笑い路線絶好調など、いろんなことがありました。
さて最終回ということで、関西で唯一のタイトル保持者にこのコーナーを振り返ってもらいました。え、誰かって?もちろん谷川王将しかおまへんがな。
「そうなんですか、終わるんですか…うーんとそうですね、鈴木さんの方は対局室にずっと出入りされてるんで、”25時”ってわかるんですけど、神吉さんのは対局室にちょっとしかいないので、あとはすぐ飲みに行ってましたからね。”対局室25分”ってのが正解ではないでしょうか」
「なんやてぇ!その通りやがな」
「それから私はあんまり出なかったですね」
「いや、別に反撃が怖かったわけではないんやけど…私のコーナーは最後にオチがあるやろ、そやからオモロイことするヤツがよく出たんですわ」
「たしかに。伊藤(博)、井上、有森は常連でしたか。そういう意味では終わってしまうのは残念。どうしても関西の話題が雑誌の載るのは少ないですからね」
うーん、曲がりなりにも残念ってゆうてもろたんで良しとしょうか。それでは谷川王将の言う「常連トリオ」を代表して、ケイタはんのコメントや。
「えっ、やっと終わるんでっか!いやーホッとしましたわ。ほんまにワシも25時では、なんかアホなニイちゃんみたいで…お客さんにもようゆわれたんですわ。ほんまはもうちょっとキリッとしてまっせ。しかし、仰山オモロイこと書きましたなあ。伊藤さんなんかこのコーナーで育った有名人やがな。そない考えたらワシも勝率良くっても全然注目されんかったけど、どんくさいことやったら皆知ってたもんなあ。いやあ、終わるんでっか。残念やあ…あっ、まさか25時終わっといて、またタイトル変えて書くんちゃうんでしょうね?」
そうですな、ケイタの願う通り違うタイトルで近々復帰しようかなあ。(頼むからやめてくれ~byケイタ)
(以下略)
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「ほんまにワシも25時では、なんかアホなニイちゃんみたいで…お客さんにもようゆわれたんですわ。ほんまはもうちょっとキリッとしてまっせ」という井上慶太六段(当時)の言葉がとても笑える。
将棋マガジンに連載されていた「へえ へえ 何でも書きまっせ!!」の時も「対局室25時 in 関西将棋会館」も、神吉宏充五段(当時)が描く井上六段のエピソードは珠玉のものばかり。
このブログで取り上げている率も非常に高い。
典型例としてはたとえば、
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しかし、井上慶太六段がホッとするのはまだ早く、この当時の将棋マガジンでは、鹿野圭生女流初段(当時)の「タマの目」の連載が続いているのだった。